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ブランドを売る
今日はデザインの本について。東北にある老舗和菓子屋さんのデザイン戦略からモノの売り方、いや、「ブランドを売る」ことに関して書かれた本である。
老舗が老舗たる理由のひとつに、「変わらない」ということがある。守ってきたものがあるから老舗なのだ。ところが顧客と市場が緩やかにしぼんでいるとしたらどうだろう。何もしなければ自分もしぼんでしまう。そうならないためには変わるしかないのだ。やはり大事なものを守るためには一部だけ変わるというのが正しい選択だ。
一部だけ変わる、これは昔読んだ組織論の本にも同じことが書いてあった。すべてを変えるのでなく、一部を変える。変える割合を決める。元あるものを守りつつ、変えるところは変えていく。
たとえば、今回はまんじゅう屋がプリン作りに挑戦するが、プリントまんじゅうは同じ製造元であることが明確でないと、まんじゅうの売り上げには貢献しない。
1. まんじゅうのターゲットでない人がプリンやクッキーを食べる
2. とても美味しいので気に入る(プリンやクッキーを)
3. また、プリンやクッキーを購入する
これでは意味がないのだ。
1. まんじゅうのターゲットでない人がプリンやクッキーを食べる
2. とても美味しいので気に入る(このブランドを)
3. 「笹屋皆川製菓」ブランドのファンになり、レジェンド製品である「倉村まんじゅう」や「伝統和菓子」を買ってもらう
これが正しいシナリオだ。
正しい道筋を理解しないと、いくらモノを売っても長続きしない。その店が本当に売りたいものを決めて、それを売るためにどんな手段を取っていくのか?というように考えなければならない。
そう言われてみると、自分にも思い当たる節がある。ナイキの商品だ。ヴェイパーシリーズはもちろん、ペガサス、ペガサスターボ、ズームフライなど、色々な商品を購入している。ほとんどは試し履きもせずに買っているけど、外れたと思った商品はない。これも自分がナイキというブランドを買っていることになるだろう。シューズのみならず、シャツにキャップに、別にナイキでなくてもいいグッズでもナイキを選んでいる。アプリで買いやすいこともあるけど、間違いなくブランドを購入する購買行動に繋がっているだろう。
そういった商品を売る背景には、こうした取り組みがあると認識させられる一冊である。
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