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【福島県/県立中学校・高等学校等】2025年2月(3)【教育の現状レポート】
お疲れ様です。
人財教育/人事労務コンサルタントP206です。
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福島県教育委員会は、2023年3月にnoteと協定を締結し、「福島県の教育を支える地域の人々や企業・団体などが発信する情報をまとめたメディアをnoteに構築する」という、新しい試みをスタートしています。
このプラットフォームには、福島県の教育に携わる方々にとって、興味深い記事・多くの方に共有して頂きたい記事などが多く発信されています。
しかし、毎日多くの記事が発信されていることで、良記事・大変役立つ・必要な記事が目に付かずに埋没してしまうことは大変残念に思います。
私も福島県の教育に関わっている一員ですので、様々な関係者の思いを伝えるため、良記事を定期的に取り上げることが出来ればと思い、上記プラットフォームに掲載された各学校等の現状についてのまとめ記事を発信していきたいと思います。
今回は『 2025年02月18日まで 』の記事まとめです。
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1.東日本大震災・原子力災害伝承館よりお知らせです 来館前に 震災学習できる教材を公開しました(県教育委員会)
東日本大震災・原子力災害伝承館の来館前に基礎的な知識を学ぶための事前学習教材を福島県生涯学習課が作成しました。主に中学生を対象とし、生徒用と教職員用があります。
下記のURLからダウンロードサイトにアクセスしてください。
【概要】
(1)学習用(生徒用)テキスト(全21ページ)
福島県の震災と原子力災害、復興のあゆみなど基本情報を学びます。
(2)指導用(教職員用)テキスト(全31ページ)
学習用(生徒用)テキストにあわせた授業進行、指導(説明)例、ワークショップの実施例などをまとめた指導書です。
(3)ナレーション付き動画(指導者用:事前学習の紹介動画)
事前学習の目的や進め方を解説。 教職員の方が効率的に教材の全体像を把握でき、授業をサポートします。
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事前の印象が無い状況での来館も良いと思いますが、前準備をすることでまた違った印象で来館出来ますので、良い試みだと思います。
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2.本と図書館の場を生かし、若者がやりたいことを実現する(ふくしま探究の種)
白河市立図書館「りぶらん」は、JR白河駅のそばにあり、大人から子どもまで多世代が集う場として地域の方々に親しまれています。館長の中沢孝之さんは、中高生向けの本を充実させるだけではなく、地域の高校生の探究活動を応援してきました。
「図書館を地域の若者にとっていつでも戻れる場所にしたい」と語る中沢さんは図書館をどのような場所にしているのか。本や図書館をどのように探究活動に生かしていくとよいかを含めて、お話を伺いました。
駅前にある、開かれた図書館
白河市立図書館(りぶらん)は、2011年に新しく開館した図書館です。蔵書数は32万冊。大人向けの本から新聞、雑誌、DVD、子供向けの絵本まで数多くの本を取り揃えており、毎日多くの方が訪れます。平日が600人から800人。土日祝日は1000人以上の方が訪れる、白河市の中では人気の施設です。
白河市立図書館は小さな子どもから高齢者まで、色々な年代の方に利用されています。中沢館長は「その方々に次も来よう、もっといろんなものを見つけよう、と思っていただけるようにしたい」と話します。
そのためにも図書館で働く司書の一番の仕事は、「調べたい、読みたい、わかりたい」という思いを伺って、的確に資料を提供していくことと考え、仮に資料が見つからないときは他の図書館に本がないかを調べ、取り寄せています。利用者の思いに応えることで、利用者が図書館でお気に入りの本を見つけたり、生きていくためのヒントを考えたり、「何か」を持って帰られるような場所にしようと、様々な工夫をしています。
高校生向けの本も充実
色々な年代に利用されている白河市立図書館。もちろん高校生向けの書籍も充実しています。中高生に向けた本を集めたティーンズコーナーには、小説や仕事に関する本だけではなく、参考書や「赤本」のような問題集、さらには漫画・コミックも約2万冊あります。ティーンズコーナーのすぐ横にはテラスがあり、屋外で本を読むこともできます。また、10代向けのフリーペーパー「SASUKENE」(さすけね)を発行し、おすすめの本を紹介しています。
探究を進めるうえでの図書館の利用法
地域のことを探究している高校生にとっても、図書館はよい情報を集められる場です。その地域のことをまとめた郷土資料や昔の地図、写真を見ることができます。白河市立図書館では「白河市に関する資料」として、「白河市の歴史」や「白河市の行政」さらには名物の「だるま」、「ラーメン」についての資料など多岐にわたって紹介されています。
スマートフォンを開けばなんでもすぐに調べることができる現代。その中で中沢さんは「本を使ってよりみちしながら、自分の調べたいことに行きつくことも大切」と話します。何か1冊本を見つけたら、その隣にはもっといい本があるかもしれない。自分が探している本が見つかるかもしれない。「あっちに行ったりこっちに行ったりすることでいい本とのいい出会いがある」とすすめます。
また、中沢さんは図書館で働いている本の専門家、司書にいろいろなことを聞いてほしいと話します。その時に大切にしてほしいのが、「自分が調べている内容についてできるだけ具体的に伝える」ということ。
「自分はこんなテーマの本を探してるんだけど、この図書館にもありますか?ということを伝えてもらうことで、司書が力になってくれる。本だけでなく、調べたいことについて詳しい人を紹介してくれるかもしれません」と話します。
「何かやりたい」高校生の背中を押す
中沢館長自身も探究活動のために図書館を訪れる高校生の背中を押してきました。特に印象的だったのが、2022年の夏、「図書館の図面を見せてほしい」と館長に依頼した高校生4人組。聞くとJR白河駅から図書館までの鉄道ジオラマを作りたいので、制作のために図面がほしい、という話でした。
「いいよ、ジオラマができたら持ってきて。図書館に飾ればいいよ」
そう快諾した中沢さん。そして3ケ月ほどたったある日、高校生が持ってきたジオラマの大きさは中沢さんの予想をはるかに上回るものでした。縦1.5メートル、横3メートルの大きさで、白河駅から図書館前のエリアが忠実に再現されています。また線路を様々な鉄道模型(Nゲージ)が走り、まるで現実の世界のようでした。
中沢さんは「せっかくいいものを作ってもらったんだから、皆さんが集まれる場所に置いて、見てもらおう」と多くの人が行きかう1階の入り口の横で展示することを快諾。子どもから高齢者の方まで数多くの方が訪れる図書館だからこそ、連日多くの方がジオラマを見に図書館に足を運びました。鉄道模型が走る様子を見る子どもたち。そしてジオラマのことを見ながら、「ここは昔こうだった」ということを語る大人たち。ジオラマを取り巻く利用者の間では自然と交流が生まれていました。
さらに中沢さんは報道機関にもジオラマを制作した高校生のことを紹介し、ニュースに取り上げられました。中沢さんは活動の成果報告会を図書館で開いてもらうよう高校生たちに打診し、大人が50~60人くらい集まるなど、図書館のサポートにより活動が広がっていきました。
中沢さんはそれ以外にも多くの高校生の探究活動を支援してきました。ファッションショーや書道の展示。白河名物のだるまの展示。中沢さんは「私たちは場所や環境を提供するだけで、そのためには高校生のやりたい思いが大事。こういうことをやりたいということを言ってくれれば、支援をするし、背中も押します」と話します。
若い世代が「いつでも戻れる場」に
大学がない白河市。高校を卒業すると地元を離れて市外に進学・就職していく高校生もいます。中沢館長は白河を離れる人たちにとって図書館を「いつでも戻れる場所」にしたい考えています。だからこそ高校生や若い世代の背中を押し、若い世代の挑戦を応援する場であることを目指しています。
中沢館長にとってうれしいのが、図書館を訪れる子どもたちや若い世代と話すこと。年末年始の休館前、顔なじみになった高校生から「明日から休みで図書館利用できないんですよね」と話しかけられることもあり、こんなふとした一言がうれしいと語ります。
「司書の仕事は、本が好きであることはもちろん、人が好きじゃないと務まらないんですよ」中沢館長はそう言って、図書館を訪れる方々に笑顔で声をかけていきました。
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今は、「読書」「図書館」について、新しい価値観と存在形式が問われている時代です。
このような実験的な・意欲的な図書館がもっと増えて欲しいです。
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3.美術部の展覧会「まゆみ展」を開催します。(県立安達高校)
美術部の展覧会「まゆみ展」を、2月21日(金)~2月24日(月)に開催します。場所は、二本松市市民交流センター3階です。油彩画やアクリル画など、美術部一年間の成果を発表します。また、美術の授業を選択している1・2年生の作品も同時に展示します。ぜひ、ご来場ください。
〇 まゆみ展
美術部の作品展示
1・2年生美術授業選択者の作品展示
〇 2月21日(金)~2月24日(月)
9:00~18:00
(ただし24日は16時まで)
〇 二本松市市民交流センター 3階
入場無料
※会場には、1時間無料の駐車場があります
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芸術に触れあうことと、学生の成果を楽しむという両面の楽しさがありますので、読者の皆さんもお時間の都合をつけ、参加しては如何でしょうか。
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4.【ふたば未来:R6 ドイツ研修】(県立ふたば未来学園中学校・高校)
本校は開校から10年目を迎えました。開校2年目からドイツ研修を実施しており、毎年少しずつテーマや内容を更新しながら、学習効果の高い研修プログラムとして発展しています。今年度も、高校1年生から10名の生徒が、令和7年1月6日(月)から1月17日(金)にかけて、フライブルクとミュンヘンを訪問しました。
ドイツ訪問の目的は大きく2つあります。1つは、環境意識が高く、それを体現している人々や町を見学すること、もう1つは、歴史の継承を通じて社会がどのように発展しているかを実感することです。
「なぜ、ドイツは環境意識が高いのでしょうか?」訪問したフライブルクは、ドイツ南西部に位置する環境先進都市として広く知られています。その理由は、1970年代から始まった持続可能な都市開発への取り組みや再生可能エネルギーの利用促進にあるようです。
市庁舎を訪問した際、エネルギー自給自足のために建物の外壁がソーラーパネルで覆われていることに気付きました。しかし、建物の大部分がガラス張りになっているため、圧迫感はなく、デザイン性も高いです。また、使用されている木材はシュバルツバルトの森のもので、地産地消の建築物でもあります。
フライブルクは、自転車や公共交通機関の利用を促進するために、車の利用を制限する政策を採用しています。特にヴォーバン地区では、車の進入が制限されており、住民の約70%が車を持たずに生活しています。また、エネルギー効率の高い建物の建設が進められており、パッシブハウス基準を満たす住宅が多く存在します。これにより、エネルギー消費を大幅に削減しています。
フライブルクでは、住民が都市計画に参加することが奨励されており、地域のニーズに応じた持続可能な開発が行われています。これにより、住民の意見が反映された街づくりが実現しています。
ミュンヘンに移動しました。移動時間は高速道路で6時間です。ミュンヘンでは、生徒たちは全員ホームステイです。Ernst Mach Gymnasiumの生徒の皆さんと、かけがえのない時間を過ごします
陸続きのヨーロッパ、オーストリアも訪問しました。ザルツブルクはモーツアルトの生家が残されているそうです。
ホストファミリーのパートナーと一緒に登校し、一旦ドイツの高校生は授業を受けました。その後、生徒たちはKonstanze先生の案内のもと、ダッハウ強制収容所へ向かいました。渡独前の事前学習として、ヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』を読んだり、白河にあるアウシュビッツ平和記念館を訪れたりしながら、当時の人々の苦しみを想像してきました。
収容所に入ってみると、本やインターネットだけでは分からない、肌で感じる収容所の寒さや閉塞感がありました。また、たくさんの資料や展示されている遺留品から、一人一人の無念さが伝わり、胸が苦しくなりました。Konstanze先生が丁寧に説明してくださいましたが、事実を受け止めることが精一杯で、みんな無言で真剣に話を聞いていました。
戦争の歴史に向き合うドイツの人々は、どのように考え、どのように後世に伝え、どのような社会を築いているのか。生徒たちは、これらの様々なことを感じながら、明日、1月17日(金)に帰校します。
ふたば未来学園高校では、地域をフィールドとした探究活動を展開しています。ドイツをはじめとした世界に目を向けた学びを通じて、深い学びにつながることを期待しています。帰国後は、多くの生徒たちと共有しながら議論したり、調査したり、考えをまとめたりして視野を広げてほしいと思います。
多くの方々のお力をお借りしております。心より感謝申し上げます。ありがとうございました
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人の考えや文化というのは、その住んでいる土地・都市の歴史や雰囲気などが背景になっていることが多々ありますので、住んでいる都市を訪問し空気を感じることも重要です。
人と文化と都市。
すべてを体験出来て素晴らし海外研修になったのではないでしょうか。
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5.生物活用【フラワーアレンジメント実践】(県立南会津高校)
フラワーアレンジメントを行いました。
「高校卒業にあたり保護者の方へ感謝を伝えよう」をテーマに生徒が日頃の感謝の気持ちをこめて作成しました。
花材は、「ユリ・ガーベラ・カーネーション・カスミソウ・レザーファン」です。
ラウンド型を基本とし、生徒がアレンジを加え個性的なフラワーアレンジメントになりました。
【作成の様子】
高校生活3年間の思い出話をしながら作成中!
保護者の方へ感謝の気持ちを伝えるメッセージを書きました!
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フラワーアレンジメントは、プライベートだけでなく、ビジネスシーンでも様々な場所で利用されるようになってきました。
学校授業で行うことで、良い経験になったのではないでしょうか。
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