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報酬は金銭だけではない 黒田悠介著「ライフピボット 縦横無尽に未来を描く人生100年時代の転身術」を読んで

8つの報酬

報酬と聞くとつい「金銭」が浮かびがちだがそれだけじゃない。
8つの報酬があると言います。

①スキルセット
 価値を提供するスキル。仕事を通じて蓄積する。
②人的ネットワーク
 新しい情報や機会を与えてくれる広く多様なネットワーク。信用、信頼。
③自己理解
 自分の嗜好性や価値観。仕事の結果や、感情、思考の動きから得やすい。
④ポジティブ感情
 楽しい、嬉しい、面白いといった感情。
⑤達成
 自分で立てた目標を達成したり、課題をやり遂げること。
⑥没頭
 時間を忘れて何かに集中して取り組むこと。ゾーン、フロー。
⑦意味
 自分の行為が社会や世の中といった大きな何かとつながっていること。
⑧金銭

仕事を通じて、これらの8つをバランスよく得ることで、人生に疲弊する事なく進んでいける。
しかし、8つ全てを1つの仕事で得るのは至難の業。
本業からは3つ(金銭、スキル、達成)、副業から3つ(自己理解、ポジティブ感情、達成)といった具合にバランスをとるのが理想。

ほー。納得!
ずっと感じてた「仕事はお金だけじゃない」って思いはこうやって分解できるのか。
消防士の仕事では現状、僕にとっては⑧金銭と⑦意味は得やすいけどそれ以外は得にくいかもなー。地域に結びついている意味では②もあるかな。
いや待てよ、⑧金銭は普通のサラリーマンした方が得られるか。
いろいろ考えさせられます!


VUCAでの行動原理

①やってみよう
 やる前に悩むよりやってから考える。よりポジティブな偶然が舞い込む。
②改善しよう
 振り返りをする。コンフォートゾーンからラーニングゾーンに。
③ギブしよう
 見返りを求めない。自分にとって些細なギブが相手には大きな意味。


先送りしない


ライフピボットのタイミングと理由は人それぞれですから。それは数ヶ月後かもしれないし、数年後かもしれない。しかし、あまり先送りにしないほうがいいと、わたしは思います。たとえば、定年退職後に初めてのライフピボットをすると想像してみてください。それは不可能ではありませんが、心理的なハードルは高いでしょう。小さな変化を避け続けることが結果的に、あとで大きな変化をせざるを得ない状況に自分を追い込むことになりかねないのです。ですから、いまからでもこまめにライフピボットを経験しておき、年齢に関係なくできるようになっておきましょう。

本文より

ここ1番刺さりました!
最近、野口聡一さんがJAXAを退職した理由として語っていたのが近しい内容だったと思います。
僕はいま32歳。
少子化やら年金やら、世相的に、僕らは70歳くらいまでは普通に働きそうな空気感です。残り約40年?
60とか70で消防士はさすがに無いやろなー。なんて思うと確実に別の仕事はすることになりそう。
そのとき残り40年をどう使うか。
30/10にするのか(現行の60歳定年)、
20/20にするのか(50代で転身)、
10/30にするのか(40代で転身)
もちろん5/5/5/5・・・とか、3/1/10/5・・・とかもあり。
今は仕事気に入ってるけど、定年まで働くリスクは僕らの世代では背負えなさそう。

いつでもライフピボットできる備え、気構えは持っておかないと。


三原奈緒さん

ライフピボット実践例として三原奈緒さんという女性が紹介されていました。
8年間教員をされた後、民間企業勤務。
「先生と子ども、両方の人生を豊かにする」をミッションに掲げ「先生の学校」というコミュニティを立ち上げたそう。

このミッション、大いに共感!

僕が消防士の仕事に抱く感覚とも似てます。
職務上、自己犠牲が美徳とされるのは当然で、「すべては要救助者のために、傷病者のために」ってのは素晴らしいカルチャーで否定する気は全くありません。
しかし、制度とかシステムの問題で消防士の豊かさが損なわれてる事象が沢山あると感じます。誰も悪くなくて、ただただ仕組みが悪い。
そして文化的にそれを主張することも是とされてない。

「すべては市民のために」という良いメンタリティは維持したまま、「消防士と市民、両方の人生を豊かにする」ことができたらいいのになー。

なんて思いました。


とっても良い本でした。
キャリアについてよい発見があるはず。
思考を深める良い材料になりますよ!
気になった方は是非!


いつだってやり直せる
「議論で新結合を生み出す」を活動ビジョンに新しい職業とコミュニティを生み出し続けている黒田悠介氏による「人生100年時代の転身術」。
人生が長期化した反面、わたしたちのライフスタイルはむしろ短期化し、かつてのように1つや2つのゴールを目指すような未来は描けなくなりました。変化の早い激動の時代にあっては、いくつもライフスタイルを転換(ピボット)しながら生きることが当たり前になりました。
本書では、そのような生き方を「ライフピボット」と命名。いつだって、いくつになっても自分らしい選択をし続けられるような考え方や行動指針を体系化しました。日々の行動は「三つの蓄積」「三つの行動原理」「六つのアクション」を足場とし、時に偶然を味方につけながら、いつでも何歳でも縦横無尽に未来を描く方法を解説します。
「自分の将来が見えない」「選択肢が多くて決められない」「やりたいことがわからない」という人にはぜひ読んでほしい一冊です。

Amazon内容紹介

以上

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