人生はブランドである ~YSL展より
イヴ・サンローラン展(@国立新美術館)にいってきました。
言わずもがな精緻で丹精なオートクチュールは芸術でした。
デザインも然ることながら、
ファブリックの素材特性を活かしたスタイル、
それから生み出される完璧なシルエット。
ファブリック好きな私としては、
「この布だから美しく再現できる型」なのであろうと思いました。
そして、
素材のクオリティ、
仕立ての美しさ、
それを成立させる技術。
素材の組み合わせの妙。
感嘆しかありません。
そして、展示物、展示の仕方、演出など
場の構築においても流石としか言えないです。
展示物ひとつひとつが厳選され、
世界感を築いている。
細部にまで行き届いている。
私なんぞが世界屈指のメゾンに対して論ずるのも烏滸がましいですが・・・
ご本人も、作品も、周辺コンテンツも、空間も、
展示会スタッフの方等も
ハードからソフトまで
ブランディングが徹底されている。
成功しているメゾンだから当然のことなのですが、
ブランディングのお手本であり
今でいうデザイン経営のようなものを
推進されていたのではないか?
とも思いました。
(デザイン経営について深く知っている訳ではないので、誤った認識ならお詫び致します。)
でもサンローランからしたら逆なのですよね。
自身の一貫した
生き方・信念・価値感・美意識に
徹底的に従って行動した結果が
成功を遂げたブランドになっただけ。
ということは、
皆それぞれのブランドを生きている、
ということ。
私であれば、Ricoというブランド。
どんなブランド=人生にするかは自分次第。
クリエイトしていきましょう。
帰宅後改めて目にした
サンローランの言葉。
「ファッションは色褪せるけれど、スタイルは永遠。」
Fashions fade, style is eternal.
「着こなしは生き方だ。」
Dressing is a way of life.
「私は常に、ファッションとは、女性をより美しくするだけでなく、安心感と自信をも与えるものだと信じてきた。」
I have always believed that fashion was not only to make women more beautiful, but also to reassure them, give them confidence.
感慨深い。
この年齢になったからこの言葉の重みがわかるのかもしれません。
願わくば、
サンローランに「スキ」を送りたいです。