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panda_92:自立

 脳性麻痺の障害を持ちながらも小児科医として活躍する熊谷晋一郎先生の記事を紹介します。

 


 「自立」とは、依存しなくなることだと思われがちです。でも、そうではありません。「依存先を増やしていくこと」こそが、自立なのです。これは障害の有無にかかわらず、すべての人に通じる普遍的なことだと、私は思います。


 あらゆる「自立」についての定義のなかで、個人的には最もしっくりきます。
 
 ひとりに依存するのは、リスクが大きいし、相手にとっても重荷になってしまうおそれがある。でも、依存先がたくさんあれば、心身ともに元気に生き生きと社会生活を送ることができるようになるだろう。

 たしかに熊谷さんは、障害をお持ちだったため、たくさんの人に頼らざるを得なかったかもしれない。しかし、私たちはあまりにも「他人に迷惑をかけてはいけない」「自分で何でもできることが正しい」という呪縛に囚われているのかもしれない。 

 前に「他人に迷惑をかけない人間になろう」という学級目標を掲げていた先生がいた。その先生なりの価値観やスタンスがあるのでそれは尊重したいが、どちらかと言えば、私は「お互い様」の精神でお互いに迷惑を許容し合い、助け合って、真の自立を目指していきたいなと思う。

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