Authentic Leadership—A Concept Analysis

Almutairi, Mariam ; Timmins, Fiona ; Wise, Patricia Yoder ; Stokes, Diarmuid ; Alharbi, Talal Ali F.
Journal of advanced nursing, 2024-10

概要

本研究の目的は、オーセンティック・リーダーシップの概念を分析することです。WalkerとAvantの方法論を用いて、自己認識、透明性、バランスの取れた情報処理、内在化された道徳的視点、思いやり、意思決定の共有、倫理的勇気といった定義的属性を特定しました。前提条件として、真正性、ポジティブな心理的能力、人生経験、リーダーシップ開発プログラム、支援的な組織風土、倫理的な風土が挙げられます。結果として、従業員の幸福感と満足感、ポジティブな職場環境、パフォーマンスと安全性の向上が見られました。この概念分析は、オーセンティック・リーダーシップの包括的かつ堅牢な分析を提供し、研究、教育、実践に信頼性をもって情報提供します。

はじめに

オーセンティック・リーダーシップは、リーダーが自己の人生経験から学び、リーダーシップ開発を通じて育まれるものであり、自己認識、透明性、バランスの取れた情報処理、内在化された道徳的視点、思いやり、意思決定の共有、倫理的勇気といった属性を持つと定義されます。これらの属性は、従業員の幸福感と満足感、ポジティブな職場環境、パフォーマンスと安全性の向上に寄与します。

対象

本研究は、オーセンティック・リーダーシップの概念を分析し、その定義的属性、前提条件、結果を特定することを目的としています。特に、看護分野におけるリーダーシップに焦点を当てています。 

従来の研究と比べて際立っている点

従来の研究では、オーセンティック・リーダーシップの定義に一貫性がなく、主要な教科書でも明確な定義が提供されていませんでした。本研究は、オーセンティック・リーダーシップの概念を初めて包括的かつ堅牢に分析し、研究、教育、実践に信頼性のある情報を提供します。

技術と方法の鍵となる点

WalkerとAvantの概念分析の方法論を使用し、オーセンティック・リーダーシップの定義的属性、前提条件、結果を特定しました。また、モデルケース、関連ケース、対照ケースを開発し、概念の理解を深めました。

有効性の検証方法

 主要なデータベース（CINAHL、PubMed、Embase、ProQuest、APA PsycINFO、ERIC、ABI/Inform）およびTomlinson's Nursing Core Collection（2010）をデータソースとして使用し、オーセンティック・リーダーシップに関連する文献を体系的にレビューしました。これにより、概念の定義的属性、前提条件、結果を特定しました。 

賛否両論の要約

オーセンティック・リーダーシップは、従業員の幸福感と満足感、ポジティブな職場環境、パフォーマンスと安全性の向上に寄与するという肯定的な結果が示されています。しかし、定義に一貫性がないことや、主要な教科書での定義の欠如といった課題も指摘されています。

重要な参考文献

Walumbwa, F. O., Avolio, B. J., Gardner, W. L., Wernsing, T. S., & Peterson, S. J. (2008). Authentic Leadership: Development and Validation of a Theory-Based Measure. Journal of Management, 34(1), 89–126.

Avolio, B. J., & Gardner, W. L. (2005). Authentic Leadership Development: Getting to the Root of Positive Forms of Leadership. The Leadership Quarterly, 16(3), 315–338.

Luthans, F., & Avolio, B. J. (2003). Authentic Leadership Development. In Positive Organizational Scholarship (pp. 241–258). Berrett-Koehler Publishers.