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ビジネス書と効率化と魂のゆくえ


はじめに

僕は(あまり投資のことを書かないですが)いちおう投資家なので、投資の本、ビジネス書などを多く読んでいます。一方で、小説や漫画はあまり読まなくなりました。

投資、ビジネスは人生を豊かにする有力な手段だと思います。とはいえ、それに読書時間を全振りするのはさすがにもったいない気がする!と思い、今回はその「気がする」の解像度を上げるため、文章にまとめていきます。

なお、投資の本、ビジネス書と書くと長いので、以下ではひとまとめにビジネス書と書きます。


ビジネス書を読むと何が良いのか

まずは、ビジネス書を読むことの良い所についてまとめていきます。良い所という視点で拾いきれないものが、今回気になっているはずだからです。

ビジネス書を読むと(仕事、投資のみを例に出すと)
①仕事の効率を上げることができます。
1日のうちで多くの時間を占める労働時間の効率化は、昇進だけでなく、心の余裕を保つためにも、取り組む必要性が高いことだと思います。

②投資という物事自体の理解を深めることができます。
市場、個別株の大きな変動があったときのために、知識の土台を築いておくのはとても大事なことです。

そして、①、②で獲得したお金は、再投資でまた(期待値的には)増やせますし、例えば食洗機、ドラム式洗濯機を買ったりしてQOLを高めることもできます。お金がすべてを解決することはないですが、解決策の選択肢をぐっと広げてくれます。


ビジネス書の気になるところ

このようにメリットの大きいビジネス書ですが、ずっと読んでいると、ビジネス書を読むこと自体が目的化してしまう感じがします。

例えば僕は今、AIの果てなき進化を抑制する必要があるという趣旨の本を読んでいます。このような視点は自分にはあまりなく、違う視点を獲得するためにも良い自己投資のはずです。はずですが、自己投資を次の自己投資に繋げているうちに、どんどん歳を取っている気がしてきました。

もちろん現実世界で知識、経験、お金、良い環境等々を獲得できているので、ビジネス書を読むことは決して悪いことではないのですが、その分問題点が見えにくくなっているようにも思います。

例えば、自己投資の循環のなかで気づいたら定年を迎えたとして、残りの人生で途方に暮れてしまうかもしれません。実際のところはなってみないとわからないですが、なるべくなら途方に暮れるのは避けたい気がします。


もっと色々読んで魂を揺さぶろう

本を読むときにビジネス書を読みがちな人は、先ほどの例を見てわかるとおり、仕事の効率化ができる人です。そういう人は放っておいても困ったときにビジネス書を読むので、普段は意識的にビジネス的でないものー小説、詩、伝記、漫画等々ーを読んだほうがいい気がします(僕も気をつけます)。

生きているとたまに、思いもよらないことが起きます。そういうときのために、お金を貯めておくのはとても大切ですが、それだけではやはりどうしようもないこともあるはずです。ビジネス書に象徴される、現実に役に立つ知識に偏った人だと、物事を解決できないときに参ってしまいがちです。

例えば僕は大学生のとき、双極性障害という病気になり、今に至るまで治療を行っています。躁状態とうつ状態の両方が起こり得る病気で、非常にコントロールが難しいため、それまで多くの本で学んできた知識が全く役に立ちませんでした。

そもそも躁でもうつでも、ろくに本が読めないような状況になります。加えて、躁状態のひどいときには誇大妄想と被害妄想が重なり、言動が無茶苦茶になり、他人からは異常者として見られます。それが落ち着くとうつに入り、自己嫌悪で、救いようのない気分になります。

そこで必要とされるのが別の世界です。

別の世界ってなんやねんという話ですが、要は小説とか漫画とか、人が考えた世界のことです。こういうものに触れていても、仕事の効率化にはならないし、投資も上手くなりません。ただ、個人的な経験では、本当に困ったときには、小説や漫画などの効率の枠組みから外れたものに魂を揺さぶられ、それがほんの少しずつ日常を取り戻す力になったように思います。

常日頃別の世界を意識しているのはそれはそれで弊害がありそうですが、別の世界を意識せずに効率化を突き詰めると、壁にぶち当たった時に脆いということです。僕たちは放っておけばビジネス書は読むので(決めつけ)、日頃から意識して別の世界を取り入れて、定期的に魂を揺さぶっていきましょう。


まとめ

・僕たち投資家、会社員はビジネス書を読みがちだ
・ビジネス書を読むと、仕事も投資も効率化でき、とても良い
・読書がビジネス書ばかりに偏ると、解決できない、思いがけない不幸に遭ったときに参ってしまいがち
・効率化の合間でいいので、もっと色々読んで魂を揺さぶろう

今回の記事は以上になります、最後まで読んでくださりありがとうございました!自分向けの記事にもなったので、ときどき読み返したいと思います…
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