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【指揮者メモ#383】文語体にパワーがあるケース
【第383回:文語体がふさわしいケース】
ニーチェやシュトラウスの題名をなぜ「ツァラトゥストラはこう言った」と呼ぶのだろう。「ツァラトゥストラはかく語りき」の方が断然格調があり、元の文体や内容にも合っている。英語でも「Thus Spoke Zarathustra」より文語体の「Thus Spake Zarathustra」がカッコいい。
聖書でも、今ではやや不正確な訳であっても文語訳は捨てられない。英語でも欽定訳聖書が難しいとはいえ素晴らしい。
ヨハネの冒頭「はじめに言(ことば)あり、言は神と共にあり、言は神なりき」なら、欽定訳は“In the beginning was the Word, and the Word was with God, and the Word was God.”となるが、現代口語語訳だと最初が “In the beginning the Word already existed”となる。うーん。。。
言霊というか、文語の韻文だからパワーがあるというケースは確実に存在する。音楽家としても断言できる。
指揮者メモ 伊藤玲阿奈・玲於奈・レオナ
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