こりごり。商業メディアは、アクティブファンドを理解してくれない。
「結構です!」
そう返事しました。
先日、ある「経済」系週刊誌の特集企画の対談に参加しました。その掲載誌の送付先を先方から尋ねられたのですが、お断りしました。
お断りした理由は、その掲載誌の表紙を先に確認したからでした。反射的に「違う!」と感じたのです。
そう返事したものの、向こうも商売、売れてナンボだからなあ、と思い返したりしたのですが、でも強い違和感というか、なんだろう、こっちの意図とか想いは根っこから汲み取ってくれていなかったんだなあ、と。
受け取りを拒否したものですから、最終の出来上がりを見ていないので、昨日、書店で確認してきました。
目次に並んだ言葉。
「宝の山」
「狙い目」
「狙う」
「買い」
やっぱり、ダメだ、って思いました。
雑誌は売れてナンボですから、こうした見出しを付けるんだろう、と感じる一方、編集側には「アクティブファンドで高い成果を狙う」という枠組がもう滅茶苦茶強固に出来上がっているんだ、結局、「結果」しか見ていないんだ、ということ。ファンドマネジャーのインタビューが沢山載っていたのはいいな、って少し思いましたけど、ただその目線は「結果」であるようにも見えました。多少、人となりに触れていましたが、「長く付き合いたくなるか」という目線は、うーん、という印象でした。ページ半分のインタビューで「長く付き合いたい」って感じる人は稀有でしょう。
昨日、こんなノートをつくりましたが、過去の結果を基にしたアクティブファンド選びは不毛だと私は考えています。
アクティブファンドには、価値ある会社を選び出して、関係者になることで、長い目線で見ると、社会の問題解決、進歩を後押しすることができる、そんな可能性があります。その可能性を、もっと多くの人に知ってもらいたい。
最近、メディアからの取材対応がある度に強調しているのですが、出来上がりを見る限り、商業メディアの皆さんが真正面から汲み取って下さらない印象です(編集のプロセスで議論をしてくださっているのだと信じていますが)。
資産運用の特集では「宝」「狙う」「買い」をちりばめないと売れるわけないやん、というのが商業メディアの固定観念なんだな、と痛感した出来事でした。
座談会でご一緒してくださった畏友のお二人もブログで取り上げられていますのでご覧ください。
https://pixy10.org/archives/post-6571.html
https://www.shimoshun.com/entry/economist-activefunds-mtg