つみたて投資を続けるのって結構大変なので、なるべく早く知っておきたいこと
#竹川美奈子さん の著書「貯金ゼロ・知識ゼロ・忍耐力ゼロからのとってもやさしいおかねのふやし方」でお金をふやすための公式として紹介されているのが
元本x運用利回りx時間
です。
私はこんな風に解釈しています。
#投資信託 を活用して #資産形成 ( #コツコツ投資 )に取り組もう!と考えた際に、誰もが「運用利回り:何に投資するか」に注意を奪われがちです。確かに、これは非常に重要なのですが、ごく普通の実践であれば、長期的には株式(でつくったポートフォリオ)を長期に保有した場合、年率5-7%くらい(10%くらいになる場合もあるでしょう)に落ち着くのではないでしょうか。
私がコツコツ投資に取り組み始めた15年以上前に比べると、素晴らしい投資信託が劇的に増えました。素晴らしい、というのは、長期でお付き合いできる、という意味において、であって、ものすごい成績を残すという意味ではありません。長期でお付き合いするべきではない投資信託もまだまだ沢山存在しています(というか、日々新たにつくられている、が正しい表現かもしれません)。しかし、何を選ぶか、という点でハズレを掴む確率は相当減ったのではないでしょうか。
もちろん、情報を集め、慎重に選ぶ必要はありますが、当たりの商品に出逢える可能性は非常に高くなっているはずです。15年以上前は、当たりの商品そのものが本当に少なかったのですから。
投資信託の場合、当たりの商品だからといって、いつもプラスの成果がもたらされるとは限りません。まわりの商品がマイナスだけどこっちはプラス、ということは非常に少ないものです。投資信託の日々の評価は、株式市況の影響を受けるからです。
さて、世界で最も尊敬されている投資家、バフェットさんが「ごく普通の人が投資するんやったらこれでええやん」と言っているのが、米国の代表的な株価指数S&P500に連動するポートフォリオです。そのポートフォリオの米ドル建ての1年リターン推移を見てみました。
1年のリターンですので、2008年2月末に投資していたら、1年後2009年2月末にはその評価額が6割以下になっていたということです。2009年2月といえば金融危機の最中です。バフェットさんが「これでええやん」というポートフォリオであってもこういう時期があるわけです。2008年2月末に投資して、2009年2月末をぐっとこらえてもう1年保有していると、1.5倍になったのですが、2008年2月末の投資額を基にすると、実はまだ-13%と評価損状態にあったことになります。
さて、この場合、さらにずっと保有し続けていたらどうなったか、です。
2008年6月から続いた評価損状態を、2010年12月末時点で一旦終わらせますが2011年8月末時点で再び評価損になっています。2008年2月末スタートですから3年半保有していた結果、またマイナスになったということです。しかし、2011年10月末時点でプラスに戻った後はずっと順調に評価を上げていったことが分かります。2019年8月末時点では2008年2月末の投資額の約2.8倍になっています。
時間:どれだけ長く続けることができるか、が重要だと思いませんか?
5年保有した際のリターンの推移です。
5年保有していても、金融危機の最中のように株式市況が軟化していると投資額の3割程度毀損した評価になったりもするのですが、1年リターンに比べるとマイナスになっている頻度が少ないのが見て取れると思います。1年リターンの場合(2001年5月から2019年8月まで220個のデータ)、マイナスになった月が51回、出現率23%でしたが、5年リターンの場合(2005年5月から2019年8月まで172個のデータ)、マイナスになった月が22回、出現率13%となっています。
10年リターン、15年リターンです。
10年保有の場合、マイナスが出現していますが、15年保有の場合、マイナス出現はゼロとなっています。
このデータはあくまで過去の結果に過ぎず将来を何ら約束しない、ということには特に注意する必要がありますが、長く保有し続けることが大事そうだな、とご理解いただけるのではないでしょうか。
とはいえ、株価が下がって評価損状態になると「さらに減ってしまうのでは?いまのうちに手じまい(解約、売却)した方が、、、」と考えたり、逆に、株価が好調で評価益が調子よく増えだすと「そろそろ(株価が)下がっちゃうんじゃないか。今、ここで利益を確定させた方が、、、」と考えたりするものなのです。長く持ち続ける、保有し続けることは、結構、難しいことなんです。また、一旦全て解約、売却してしまうと、もう一度始めるのが面倒というか億劫になるんじゃないか、と想像されます。
長く持ち続ける、保有し続ける、私はこれがスゴく大事だと自分の経験から強く信じています。
長く持ち続ける、保有し続けるのに、その助けになるのが、株式の価値がどうやってつくられるのか、や、証券市場や投資家がどのような役割を果たしているのか、証券市場が如何に大事な存在であるか、をキチンと理解する、腹の底から納得することだと、私は考えています。
上述の通り、長くお付き合いできる良心的な商品=投資信託は劇的に増えました。これから問われるのは、そうした商品とともに果実を目指す存在である投資家の姿勢、振舞いではないでしょうか。
こうしたお話も下記のイベントでカバーされると思いますので、ご興味のある方はぜひお越しください。お待ちしています。
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