#ESG投資 ではなく、 #責任投資 と呼ぶべきなのでしょうね、本当は
この記事の中に挙がっていた会社のいくつか。
僕の保有している投資信託の資産の中に、それらの会社の株式が含まれています。つまり、僕はこうした会社と関わりを持っています、投資信託を通じて。僕の保有している投資信託の投資対象は、お金を託した投信会社の皆さんの能動的な判断で決定されています。投信会社の皆さんが「投資すべき会社」と選び出したということです。
最近、 #ESG #ESG投資 という言葉が盛んに出て来ます。中でも、その最も根源的な骨組み、フレームワークの一つが #責任投資原則 だと僕は認識しています。
責任投資原則は6つの原則で構成されています。
1. 私たちは投資分析と意思決定のプロセスにESG課題を組み込みます。
2. 私たちは活動的な(株式)所有者になり、(株式の)所有方針と(株式の)所有慣習にESG問題を組み入れます。
3. 私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題について適切な開示を求めます。
4. 私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
5. 私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
6. 私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。
様々な問題が重なり合っていると想像します。ですから、簡単な判断もできないのかもしれません。しかし、ノーコメント、ダンマリ、スルーはダメでしょう。
こうした問題に対して、どう向き合って、どこまで調べて、どんな事実や洞察を基にして判断したのか、判断しようとしているのか、そうしたことを説明する姿勢を示す、そんな投信会社の登場が待たれます。
上の原則の6つ目、
私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。
これはESG投資という文脈でのお話ですが、そこに限らないのでは?
お金をどう使うか、扱うか、ということを受託している以上、その判断を投資家から託されている以上、こうした問題について説明、報告することは、全ての投信会社、機関投資家に課せられた責任だと思います。いわゆるフィデューシャリー・デューティそのものではないでしょうか。
悩んで、悩んで、悩んで、悩みまくることになるかもしれません。でも、そういう機会をしっかりと提供するのも、投信会社の「目には見えない、たいせつなこと」のように思われます。
原則の名前に立ち戻ると #責任投資 なんですよね、実は。
株式であろうと、債券であろうと、どんな資産であろうと、会社が発行する証券に投資するということは、その会社の関係者になるということ。関係者になって、その会社が得られる利潤のシェアを受ける以上、「責任」が伴う。地球環境やその会社に関係する人たちとのバランスの取れた調和を目指す「責任」ですね。
そう考えると、「ESG投資」ではなく「責任投資」ってきちんと呼ぶべきなのでしょうね、本当は。
果敢にチャレンジする、真正面から発信する、「責任投資」を実践する投信会社が出て来て欲しい、期待しています。