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「このピッチの上、円陣を組んで、今散った日本代表は……私たちにとって“彼ら”ではありません。これは、“私たちそのもの”です」

「このピッチの上、円陣を組んで、今散った日本代表は……私たちにとって“彼ら”ではありません。これは、“私たちそのもの”です」

ワールドカップの代表決定戦での山本浩さんのこの言葉。今も心を奮わされます。

この言葉が思い出されたきっかけは、昨日届いた #鎌倉投信  さんのメルマガです。

テーマは #円安  です。

メルマガの中で鎌倉投信の鎌田さんはこんなふうに述べられていました。

例えば、国際経営開発研究所(IMD)が公表している国際競争力によると、かつて1位だった日本はここ数年の中でも下落の一途をたどり、現在34位となっています。
また、経済協力開発機構(OECD)が公表している教育総合ランキングは、同機構加盟国41か国中14位と、前回調査(2019年5月)の7位から順位を大きく落としています。こちらもかつては上位に位置していた指標です。
世界経済フォーラム(WEF)が公表している各国における男女格差を測るジェンダーギャップ指数に至っては、順位は156か国中120位という先進国の中で最低レベルです。

もとより、こうした指標は、数値やランキングで単純に推し量ることはできません。
しかし、様々な視点からその国の現状を量る各種指標が一貫して低下している事実を観ると、この四半世紀にわたり、日本は、国の力を高めることに対して結果的に無作為であった、と認めざるを得ないでしょう。

異論・反論あるでしょうけれど、この状況をつくった一つの要因は投資家の判断、行動だと考えています。誰(どの会社)に、いくら資金を割り当てるか、その判断を放棄した投資家、資金が多すぎるのではないか、ってことです。

GPIFのデータからつくったグラフです。

国内株式のパッシブ比率。2016年度(2017年3月)で9割を超えて、それ以降、ずっと9割を超えています。

パッシブとは、誰(どの会社)に、いくら資金を割り当てるか、それを市場に任せているということです。そこに意思は無い。そんな意思の無い資産の時価が約46.7兆円(=国内株式 49.5兆円 x 93.65%)です。
東証一部の2022年3月末の時価総額は708兆円。他の市場もあわせると730兆円。時価の7%弱が誰に、いくら、という意思が込められていないということになります。

GPIF以外に、日銀も。

2022年3月末のバランスシートです。

36.6兆円のETFを保有しているようです。これも意思の込められていない資産です。

誰に、いくらか。その意思が込められていない資産が膨大にあるわけです。

そりゃ国力が低下もするんじゃないの?と僕は思います。

そこで冒頭の山本さんの言葉に戻ります。

私たちにとって“彼ら”ではありません。これは、“私たちそのもの”です

そうなんですよね。「彼ら」ではない。私たちそのもの。

これまでのことを、ああだ、こうだ、と言っても仕方がありません。

誰に、いくらか。
その意思をどれだけ込められるか。
それが未来を変えると僕は思っています。

僕が毎月、下記の定点観測を続ける理由です。

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