投資信託よ、 #未来のチーム を目指そうぜ!
私自身の #コツコツ投資 の実践を毎月ノートでご紹介しています。このコツコツ投資の過程でお世話になっているのが #株式投資信託 です。
株式投資信託
約款上、株式の組入れが可能な投資信託のこと。株式投資信託には、株式の組入比率を一定限度に抑えたものから限度を設けないものまで、また地域を限定したものや産業を特定したもの、各種株価指数に連動するもの等いろいろな種類がある。
私が毎月買っているのも全て「株式投資信託」です。
この株式投資信託全体で2019年6月末時点で残高は約102兆円となっています。5年前、2014年6月末時点では約69兆円ですから、約33兆円増加しました。約1.48倍、増加率は年率平均で8.2%となっています。
投資信託の残高の面白いところは、今あるお金の運用の成果と、新しく流入するお金(「設定」といいます)、流出していくお金(「解約」といいます)、そして、払い出されていくお金(「分配金」)、この4つが影響するところです。
上記の例でいくと、私の集計が正しければ、設定額と解約額の差は約45兆円あったのです。しかし、増加しているのは33兆円。その間の運用結果、分配金で12兆円減少したということになります。
投資信託って、残高(純資産総額)だけでは、投資信託がどの程度受け入れられているか、は実はよく分からないのです。
投資信託の浸透度合いを測るのに、より適切な数字は、設定額と解約額だと私は考えています。
上のグラフが株式投資信託全体の設定額、解約額(折れ線グラフ)、(設定額ー解約額)(棒グラフ)の12ヶ月の移動平均です。これをみると、設定額は直近のピークだった2018年10月から下降基調にあります。これだけを見ると、投資信託の浸透が進んだとは言えないようにも感じます。
このグラフ、個社でも作成できます。
ある1社。
解約額が設定額を上回り、設定額も減少基調。じりじりと残高が減っていくスパイラルの中にあると言えそうです。
対照的な1社です。
設定額が増加基調にある一方、解約額は抑え目。設定額が解約額を大きく上回り、かつ、コンスタントな資金流入となっていることが分かります。
設定額、解約額と(設定額ー解約額)こそが、投資信託への信頼の集まり度合い、積み重なり度合いを示す要素だと私は考えています。
実はこのグラフ、投信会社別で作成することはできるのですが、投資信託、ファンド毎に作成することが私にはできません。あったらいいな、なのですが。
これまでの(そして今でも!圧倒的多数の)投資信託は、企画立案、商品設計、製造、販売に至るまで「焼き畑農業」だったように思われます。その時々に注目されているテーマを基に新しい投資信託が設定されて、その時機に一気に販売される。そのテーマが下火になったら次は別のテーマ。その際には、以前のテーマで販売した商品をお客さんに解約してもらって、次の新しいテーマの商品を買ってもらう。この流れは今も続いているようですし、依然として「主流」かもしれません。これでお客さん、投資家は成功体験を得られているのでしょうか。もちろん、様々なテーマを追いかけて日々の値動きに一喜一憂するのが何よりの楽しみだという人には最高の体験かもしれません。
ただ、思うのです。
この「焼き畑農業」が上手くハマっていて成功体験が積み重なっていれば、投資信託はもっと世の中に浸透していたはずだ、と。
投資信託は、「焼き畑農業」ではなく「サブスク」だと考えています。
投資信託で成功体験を得るには時間、継続が必要です。その点で「サブスク」と言えるでしょう。その時間を共に過ごせるか否か、その間「これでいいんだ!」って納得できるか、が「サブスク」では非常に重要です。
「サブスク」が機能するためのアプローチの一つに「チーム」があると最近、気づきました。
このイベントのレポートを拝読してあらためてそれを感じました。
最近、毎週楽しみに見ている「ノーサイドゲーム」の柴門監督「俺たちは家族になるんだ」というのは、
まあちょっと濃密すぎるわけですが、でもなんだろう、家族とまではいかずとも「チーム」みたいな感覚が投資信託にあったら面白いよねー、なんて思ったりするわけです。
いわば、 #未来のチーム ですね。
#鎌倉投信 さんのWebサイトからです。
一生に一度は参加してみたい 受益者総会(スライドショー) | 鎌倉投信
鎌倉投信さんの受益者総会🄬にお邪魔すると、「チーム」を体感します。お金を託している投資家(受益者)の皆さん、その中から自ら手を挙げてお手伝いされるボランティアの皆さん、鎌倉投信を通じてお金を託されている投資先の会社の皆さん、そして、鎌倉投信さんで働く皆さん。みんなが集まって、その時間を共に過ごす、何かの学び、気づきを得ようとする。
投資信託というと、「お金」をすぐに連想してしまいます。しかし、受益者総会🄬等の場に赴くと、強く感じるのは、実は「人」や「信頼」が根底にある、ということです。こういう基盤を基にして集まってきた「お金」にこそ、力が宿る、意思が生まれるというか。そういう意味でも「チーム」という概念は大事だと思うのです。
やり方は各社各様で良いと思うのですが、受益者や投資先とともに「チーム」になろうとする投信会社が、もっともっと出て来ても良いのではないでしょうか。
一つ言えそうなことは、これまで「焼き畑農業」を繰り返してきた業界、その周辺(メディア他)には、ほとんど参考になる事例やヒントが無いだろう、ということです。「サブスク」「チーム」、いずれも金融ムラにはほとんど存在しない概念だと思いますから。
#未来のチーム を目指す投資信託。
別に新しく設定する必要なんて無いのです。今ある投資信託、ファンドを再生させれば良い。その方が決意、覚悟が感じられるのではないか、と思います。