株式投資で大事にしたいことは、会社の規模の大きさや業歴等で、変わることはない。それを再認識させてくれた『世界トップ投資家の共通言語』
最近読み終えた一冊です。
ほぼ同時並行的に読んでいた本 も面白かったのですが、僕個人的にはこちらの #世界トップ投資家の共通言語 の方がより強く印象に残りました。
印象深かった箇所を書き留めておきます。
投資仮説は世界観
投資仮説、大事。そこからその投資家の考え方、捉え方の一端を知ることができるからです。これは投資を検討する対象が、どんな会社であっても当てはまることだと思います。
Who has already invested?
これは、ベンチャー投資家だけではなく、上場会社でも、そして、投資信託でも当てはまります。上場会社の場合、株主総会ですね、参加してみると、どんな人が株主なのか、もちろんごく一部なのですが、それを垣間見ることができます。
投資信託のケース。これは運用報告会等のイベントでのQ&Aセッションが非常に興味深いのです。色んな質問が寄せられるわけですが、株価への関心が高い人なのか、事業の内容やパーパスに関心が高い人なのか、質問から透けて見えます。その質問から「ああ、このファンドにはこういう投資家が集まっているのだな」と感じとるわけです。もちろん、これもごくごく一部のことなので全体として、というわけではありません。でも確かに同じ船に乗り合わせている、ってことなんです。
What does good look like?
これはスタートアップの投資家とのコミュニケーションがベースになっているのですが、これは上場会社でも応用できるように思います。
「どんな会社が気になっていますか」と問いかけられたら「うちは、唯一無二で、そうした存在はありません」という答えよりも、比較のヒントになる具体的な固有名詞を提示してくれる方が理解の助けになると思うんですよね。
ファウンダー・マーケット・フィット
起業家・経営者と、対面市場との相性。なるほど、と思いました。
FOMO has got into him!
FOMOという言葉、初めて知りました。「相場に取り残されてしまう」と感じている人が瞬間風速的に今の日本にはたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。そういう状況で冷静になって価値をちゃんと見極められるか、が大事なことだと僕は思います。
This company went public too early
上場する意義、タイミング、順番がどこまで深く考えられているか。企業価値に大きな影響を与えますね。
How do you allocate operating cash flow?
”キャピタルアロケーション” 経営者に投資家の素養が求められる所以ですね。
Which analyst wrote the report?
先にご紹介の”Who has already invested?”に近いお話かと思いますが、投資家と発行体との円滑なコミュニケーション、深い相互理解が企業価値増大に一定の貢献があるものと僕も信じています。
アラインメント
アラインメントをどこまで実現できるか、これもエンゲージメントの質と量に依存しているように思います。相互の信頼、理解が無いところにアラインメントは生まれないでしょうから。
投資は、企業の「未来の価値に基づく」もの
「おわりに」で著者のお一人、髙岡さんがこう述べられています。
もう一度繰り返しますが、投資仮説は世界観、未来をどう想像しているか、が反映されていると思います。起業家・経営者が描く未来を投資家がどれだけ理解しているか、納得できているか、が価値創造にはとても重要なことなのだ、とあらためて認識する読書体験となりました。
Reading As Investing に並べることにしました
トントン拍子に読み進めることができました。これはぜひ紹介したい本!そう考えたので #ReadingAsInvesting に並べることにしました。
グローバル投資家が何を考えているか、起業家・経営者に何を問いかけているのか、を知ることのできる、オススメの一冊です。
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