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”合理的で力のある企業が30社から40社、出てくればいい。そうすれば、もう十分、国がピリッとしてくる”
#みさき投資 さんの Newsletter 最新版を読みました。
NEWS LETTER みさきで『良い経営』を考える VOL.18
CROSS TALK
人間の本性を使って社会を変革する
非常に読み応えある内容でした。
色々と強い印象に残るコメントがあったのですが、一番、「ホント、そうだよなあ!」と感じたのは斉藤さんのこのコメントでした。
日本は小さい国ですから、合理的で力のある企業が30社から40社、出てくればいい。そうすれば、もう十分、国がピリッとしてくると思う。そういう点で、社外取締役というのはものすごく重要な使命を持っているはずなんです。
東証の再編のお話。あんなことが必要だったのか、未だに思われてなりません。
GPIF の2021年3月末のキャピタルアロケーションです。
![](https://assets.st-note.com/img/1645520357773-fi6tNH583p.png?width=1200)
この表を単純に足し算すると、TOPIXをベンチマークにしたポートフォリオに34兆円も配分しているように見受けられます。僕の計算が間違っていたらご指摘ください。
34兆円が東証一部の2000社以上の株式に配分されている、ってことですよね。
そりゃ、対話なんて無理だ。
GPIF が TOPIX 100をベンチマークにしたポートフォリオにドカンと配分すれば良いんじゃない?
それで斉藤さんの言われる
合理的で力のある企業が30社から40社、出てくればいい。そうすれば、もう十分、国がピリッとしてくる
が実現できるんじゃないか、と。2000社相手にエンゲージメント、「目的のある対話」はちょっと無理だと思いますけれど、100社だったら何とかなるんじゃないか、そう思うんです。この資本配分にすれば、市場再編なんて考えなくて良かったはず。
さらに言うと、この対談で斉藤さん、中神さんが強調されている
「優勝劣敗が貫徹されること」が、社会を変える原動力になる
を実現するのではないでしょうか。年に一度、100社のメンバーが入れ替わる。そういう状況を年金がつくることができる、って思います。
逆に言うと、なぜGPIFはそれをいつまで経ってもできないのだろう、非常に不思議に思います。
この指摘も非常に重要なのですが
勝敗の結果としてそこで差が出たものを調整するのは、もう政治の世界。税金とかで調整すればいいのであって、それはまったくの別問題です。
今、ニュースで聞こえているのは、「優勝劣敗」を横に置いて、先に調整、分配となっているところに大きな始末の悪さがあるのだと感じます。
「グリーディーなだけの社会」にしてしまっては駄目なんだということ。株主にはこの程度までやらせながら、これ以上はやらせない。しかし、常にカンファタブルな位置付けは与えておくとか。そういう戦略がなければならない。 もう本当に我々が住んでいる社会そのものをこの力で変えないと、日本が世界についていけない社会になってしまう。はっきり言うと日本は、もう、その入り口にいると思うんです。
この危機感。
正直、GPIFの運用成績が滑った転んだ、そこにはあまり意味が無いように思います。その富をどこにどれだけ配分して、活用するか、ということだと思います。
TOPIX 100を構成する会社は こちら
この会社群と株主、取締役会が手を携えて、変化させる。
これがGPIFをはじめとするパッシブ機関投資家の為すべきことではないでしょうか。