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真夜中 | 未来について考えだすと不安で眠れなくなる独り身の女について

大学の友人達がついに全員結婚した。

アラサーと呼ばれる期間の数年間、彼女たちは身綺麗にして自発的に出会いを生み出し、しっかりと相手を見極める時間を設けたうえで結婚した。

もっと細かく言えば、いくらかのお金と時間をかけて髪や肌を綺麗にし、上品かつトレンドも抑えたおしゃれな服を着て、ドラマのような運命的な出会いはそうあるものではないから出会いがなければ自分から作ろうと行動を起こし、そこで出会った相手が伴侶になりうるか、フルに頭を回転させて見極めた。数年に渡る努力。天晴である。

一方で、大失恋を経験した私は"自分の力で絶対に成功してやる"という気持ちでジョブチェンジに燃えており、異業種転職のために働きながら学校で勉強して、学校を卒業したら制作会社とフリーランスと収入基盤になっている仕事の3つを掛け持ちして雑念を振り払うようにとにかく沢山働いた。そして数年、友人達がみな結婚したのと同じころ、私は特定の会社に腰を落ち着けて役職をもらえる程度には成長した。年収も上がった。

友人達と私、数年間それぞれが描く未来に向かって努力したと思う。お互い、良い結果も残せたと思う。それでも夜中に、ふと思う。

「このまま一生ひとりだったら?」

「50代になっても同じ働き方ができる?」

普段が比較的ハードワークなため、ベッドインするとすぐに眠りに落ちることがほとんどだけど、休日などまだ体力が残っている状態でベッドに入ると、たとえ22時頃にベッドに潜り込んだとしても、明け方までこういった"未来への不安"ループに陥る。

アラサーと言われる25~29歳、もしくはその前後の数年間が、女の人生で一番重要な期間なのは確かだと思う。その大切な時期に、結婚と仕事のどちらを選ぶか。どちらも未来の自分を育むための行動であるにもかかわらず、たまにどうしようもない虚無感に襲われるのはなぜだろう。

もちろん、自分磨きだとかもっと交友関係を広げるだとか、仕事をしながら行動を起こすことはできた。ただ、その時間すらも自分は仕事に打ち込んだ。恋愛において、努力不足なのは明らかだ。自分の力で自立できるほどの金銭を得られるようになって、欲しいものが買えるようになったのに、どこか空っぽで満たされない自分がいるのも確かだが後悔はしていない。

インスタグラムを見れば友人の子供が駆け回るストーリー、ツイッターではその日家庭であったことが面白おかしく投稿されていて、いつも微笑ましく思う。

それでも、私には仕事を諦める覚悟がない。
かといって、この先の数十年後まで一人で生き続ける覚悟もない。

そうやってぐるぐると考え込んでいくうちに眠れなくなり、気づけば明け方になっている。もう何年も週末はそんな夜を過ごしている。

これまでだったら誰かと飲み屋に出かけて、お酒とお喋りに夢中になって帰ってくると疲れて眠れてしまうのに、今はコロナ禍がそれを許さない。

だから私は今日も夜な夜な、こうやって不安な気持ちを書き殴るためにnoteに投稿しているのかもしれない。

答えはいまだに見つからないけれど、今はとにかく仕事を頑張るのみだ。

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