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びっくりした俺の脳はすぐに次の行動のことを考えた。

コロナウィルスの話題が席巻している昨今の世界情勢。
オーストラリア人は武漢からの帰国者を離島であるクリスマス島へ隔離なのだそうだ。

ビルの同じフロアから物凄く大きく咳する女性の声(なのか?音というべきなのか?)がする。

もしかしたら単に飲んでたお茶が変ところに入ってむせただけなのかもしれないけれど、一般的にここにいる人はマスクをしないし、咳を手で覆いもしないから何だか身構えてしまう。

うちの母は咳に関しては恐ろしく厳しかった。
咳をするなとまで言われたこともあって、子供ながらにめちゃめちゃ我慢した覚えもある。

教室にお稽古にいらした生徒さんは、(中国人が多い書道教室のある)チャツウッドは心なしか街に人が少ない気がするとか言うし、なあんだかなあ、だ。

いつになったら事態は収束するのかな。
いや、そもそもこのまま収束してくれるのかなあ。

夜のこと。
チャツウッドの駅でベンチに座って文庫本を読みながら電車を待ってたら、
中国人の親子連れがオレの座ってるベンチに座った。

電車が来るまでの時間がちょっと長かったのだが、
そのお父さんの方の貧乏ゆすりが尋常じゃなくて、
繋がっているベンチが揺れるは揺れる…。

俺は結構頑張ってたんだけどやっぱり我慢ができなくて
「Stop it!!!」って大声ではないが、かなりきつめに怒鳴ってしまった。

あまりのことに自分でも驚く。
イライラしてたのかな。カルシウムが足りないのかな。
大人げなくて申し訳なかった。

ひとつ思い出した。
別の夜の同じベンチ。
か〜なり太っちょの浅黒い女の人二人。
たぶんまだ20代前半。

友達か姉妹かはわからないが、
電車を待ちながら読書してるオレの隣をひとつ空けてその向こうに座った。

俺に近い方はポテトチップスを貪り食ってた。
あーあーだからだよ、と思ったりしたものの
さほど気にせず読書に戻った。ら…

ブォゴン!

ってオレの鼓膜を爆発音が揺らした。

屁だ。ポテトチップスがでっかい屁をこいたのだ。
もう恥じらいとかはないのだろう。

びっくりした俺の脳はすぐに次の行動のことを考えた。

どうだろう?
こういう場合、すぐに席を立てる人、いる?


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