今年は「熊野バーチャル筆まつり」をやりま書家、ということになったらしい話。
熊野筆をご存じだろうか?
熊野と言えば広島だ。
広島と言えば昨日、阪神に0-4で負けた。
広島は阪神に手も足も出ず零封された。ふふふ。
負け投手は床田で5敗目、勝ち投手は西で6勝目。
これで阪神の8勝5敗2分。
えっ、どうでもいい? そうか。もうしわけない。
もうしわケは無いが、毛は十分ある。
なんせ毛は筆の命だからだ。
広島県安芸郡熊野町は、書道筆や絵筆、化粧筆が名産地だ。
日本にもいくつか産地がある中、熊野筆は日本の筆生産量の80パーセントを占める一大産地なのである。
江戸時代の末期、大和国(現奈良県)に出稼ぎに行った農民が、そこで仕入れた筆や墨を行商し、またそれらを地元で製造したのが始まりらしい。
そしてその生産を広島藩が奨励したからどんどん栄えた。
化粧筆などを作るようになったのは戦後になってからで、1975年には伝統的工芸品に指定される。
優しい肌触りとキメの細かさが特徴の熊野の化粧筆が世界のメイクアップ・アーティストに支持されていることは有名だし、2011年に国民栄誉賞を受賞したサッカー日本女子代表にはその記念品として熊野の化粧筆セットが贈られたことは聞いたことがあるだろう。
熊野の筆まつりは、平安三筆の1人とされ、筆を自製されたと言われる嵯峨天皇を偲びつつ、熊野筆づくりの元祖である井上治平、音丸常太、佐々木為次の3氏の功労を称える祭りだそうだ。
前夜祭には神楽、薪能が披露され、また有名書家の大書パフォーマンスが行われるが俺に声がかかったことはまだ一度もない。理由は簡単だ。有名ではないからだ。
40社に及ぶ筆業者の出店や野外ギャラリーなどもあり、人口わずか2万4,000人弱の町に、毎年その倍を超える5万人もの来場者がある。
しかし85年にもなるその伝統行事が例の彼の猛威で中止になってしまった。であるからして、今年は「熊野バーチャル筆まつり」をネット上でやりま書家、ということになったのだ。
ご興味ある方も、ご興味ある方の家族、親類縁者の皆様も、幼馴染も友人も知り合いも、その家族、親類縁者の皆様も、どうか是非一度サイトにお立ち寄りいただきたい。
資金があれば是非行ってみたいなあ、と思っていたが、資金はどこからも湧いてこないからこれまで実現はしないままだった。
しかし例の彼の猛威のおかげで、今年はシドニーに居ながらにして筆まつりを体験することができる。
例の彼にお礼を言うべきなのか、どうなのか。
この経済難のお蔭で納豆まで食えるようになったから、やっぱりお礼を言うべきなのかもしれない。
どうもありがとう。
※熊野バーチャル筆まつり公式サイト
https://kumanofude-v-fudematsuri.com/?fbclid=IwAR3w7CFnjp-MTgpnbKDESYbI-IJdICoTNSJXU04ZpWiQ93hwhskHMcVQXf4#hudenoichi