「愛がなんだ」は徹底的にクズ女を描いている?
「愛がなんだ」を見返した。
やっぱりこの作品は徹底的にクズ女を描いていると思う。
主人公のテルコはクズ男のマモちゃんに心酔していて、どんな時でも駆けつけてどんな要求にも応えてしまう。物語中盤ではマモちゃんのために仕事まで辞めている。
テルコには葉子という友達がいて、その側にはいつもナカハラ君がいる。葉子にとってナカハラ君は都合のいい男のような存在で、寂しい時に呼び出して、邪魔になったら家に返す。
テルコとマモちゃんの関係と葉子とナカハラ君の関係は鏡写しの様なもので、男女が入れ替わっているだけの様に見える。
テルコはマモちゃんに振り回されている。
本当は恋人になりたいけど都合のいい女でもいいから側に居たい。と思っている。
おそらくテルコはその関係にある種の満足感のようなものを感じていて、側に居られればそれで良いと思っていたのだと思う。
一見するとマモちゃんが悪役のように感じる。
マモちゃんがクズ男であることは間違いない。
マモちゃんに振り回されている可哀想なテルコ。最初はそんな風に見えてしまう。
だが、後半のナカハラ君の「俺が葉子さんをダメにしているんですよ」という台詞によって、その考えが間違いのように思わせてくる。
ダメなことをしている相手がダメになっていくのを見て見ぬふりをして、相手をどんどんダメにしていく。クズ男を好きでい続ける女もクズ女なのかもしれない。と。
マモちゃんと葉子さんはクズだが、
テルコもナカハラ君もクズなのかもしれない。
そんな風に感じるようになってくる。
クズ男を好きでい続けて、相手が更にクズになっていくのを見て見ぬふりをして、相手をダメにしていく。それはクズ女の所業だ。
悪いと思いつつも不倫関係を続ける女、2番目でいいと言って付き合い続ける女、身体だけの関係で良いとセフレで居続ける女。
こういうクズ男の側にいる女はクズ女なのだ。
そんな女の本性を暴いてくるのがこの「愛がなんだ」と言う作品だったのかもしれない。
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