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転ばない身体づくりで、働く人の安全を守る~開発担当者のチャレンジ~

こんにちは。ルネサンスnote編集チームです。

皆さんは何もないところでつまずいたり、バランスを崩して転んだり、といった経験はありませんか?

転倒は、労働衛生における大きな課題とされており、ルネサンスはその予防に向けた取り組みを積極的に進めています。
 
今回のnoteでは、働く環境における転倒予防プログラムの開発に携わる山口さんに、取り組みの背景や想いについてお話を伺いました。

【プロフィール】
山口 奈緒(やまぐち なお)
マーケティングデザイン部 ヘルスケア商品開発チーム 

入社後、店舗のフィットネス担当として6年間勤務。本社に異動後、スポーツクラブのプログラムやフィットネス業界を目指す専門学生に向けたカリキュラムの開発などに従事。現在は主にインストラクターの人材育成や介護予防教室向けのプログラム開発や講師育成を担当中。


企業の課題解決を目指して始まった、安全衛生プログラムの歩み

ーー転倒災害の予防に向けた取り組みは、どのようなきっかけでスタートしたのでしょうか?

山口:ルネサンスが「転倒災害の予防」に向けた取り組みを始めたのは、2019年のことです。

働く世代での転倒災害がなかなか減らない現状を受け、「企業の課題解決につながる商品を開発できないか?」と考え、「転倒リスク測定」の新商品の開発を進めていました。

そこから、JFEスチールの安全体力測定(※)をルネサンスでも活用させていただき、2019年に「転倒リスク測定」をリリースし、「転ばない身体づくり」を目指した安全衛生プログラムの展開を本格的に始めました。

(※)本測定はJFEスチール株式会社と「安全体力® 」機能テストに関するライセンス契約を締結し、サービス提供を開始しています。「安全体力」は JFE スチール株式会社の登録商標です。

その後、2022年には、厚生労働省が推進する「安心で安全な店舗・施設づくり推進運動」において、ルネサンスは「運動定着支援」の分野で関わり、高齢従業員に向けた運動プログラムを開発しました。
 
この運動プログラムは、労働災害の認知向上を目的に、労働災害が多い第三次産業(介護職・社会福祉士、小売り、飲食等)の方々に向けて展開し、参加者からは高い反応と効果が得られました。
 
その経験をもとに、「滑り」「つまづき」「踏み外し」といった転倒リスクの予防に役立つ新たなプログラムを開発し、「からだチェック&エクササイズ」をリリースするに至っています。


ーー現在、どのようなプログラムが展開されていますか?
山口:
現在は、ご紹介した「転倒リスク測定」や「からだチェック&エクササイズ」に加え、それらをアレンジした企業別のオリジナル体操などを展開しています。


プログラムの開発時の工夫と大きな手ごたえ

ーープログラムの開発で大変だったことはありますか?

山口:いくつもの課題に直面しましたが、特に大変だったのは働く世代に合った効果的な測定の指標を選ぶことでした。

転倒予防につながる測定種目を選定するにあたって、働く世代の指標がある測定は限られていましたし、測定から改善につながるソリューションを提供するには、いくつかの条件をクリアしなくてはなりませんでした。

その中で、JFEスチールの安全体力®機能テストを活用し、現場で実践できるエクササイズをプログラムに組み込みました。

開発の過程では、関係者との調整やプログラム構築、検証などを行い、有識者の方々から多くのアドバイスをいただきながら進めていきました。

ーー企業の担当者や参加者の方からの反応はいかがでしたか?

山口:参加者の方は、実際に測定をしてみると、予想していた結果とは異なる場合があったようで、「意外とできた!」「思っていたよりできなかった!」「自分の体力のなさや筋力の不足を痛感した」と感じ方は人それぞれでした。

測定と合わせて体操も行うため、自分の身体の現状を改めて知るきっかけになった方が多いように思います。
 
担当者の方からも、「専門家によるレッスンを受ける機会や、自身の身体を知る機会を得ることで、従業員が前向きな刺激を得ている感触が持てた」「測定を通じて部署や年齢等関係なく、従業員同士のコミュニケーションが生まれた」という嬉しいお声をいただきました。

健康グッズを組み合わせた、スポーツオアシスとの新たな試み

ーー今年度より新たに展開された、バランスボールを活用した実証実験についても教えてください。

山口:スポーツオアシス(※)が販売する健康グッズ「バランスボール」を用いて、今回、福岡市と協働して「バランスボールを活用した転倒災害予防実証実験」を行いました。

(※)2024年度よりルネサンスの連結子会社。スポーツクラブの運営や家庭用の運動機器を販売。

実証実験を進める中で感じたのは、スポーツクラブに通うのが難しいと思っている方々にとって、オフィスで手軽に身体を整えられるツールは喜ばれるということです。

とはいえ、単に「バランスボールを椅子代わりにして座ってください」と伝えるだけではなく、効果的で安全な座り方を身に付けてもらうことが重要だと考えています。

そのためにも、より効果的な使い方をサポートしつつ、まずは誰もが気軽にバランスボールで体幹や下半身を鍛えながら仕事することで、転倒予防に繋がれば嬉しいです。

健康づくりを支えるプログラムの先にある想いとは

ーー健康づくりのプログラムを開発される中で、山口さんが大切にしていることはありますか?
山口:とにかく納得がいくまで追求することです。気になる点は妥協せず、後悔しないよう丁寧に取り組むことを大切にしています。

加えて、プロジェクトメンバーやお客様から、「また一緒に働きたい」「またお願いしたい」と思っていただけるように、相手の話に耳を傾け、寄り添い、課題解決や提案などを行うことを心がけています。

ーー最後に、山口さんが今後チャレンジしたいことを教えてください。
山口:
日々忙しい中で、自分自身や家族、周りの人たちの健康についてじっくり考える機会は、なかなかないかもしれません。
 
私たちのチームでは、転倒災害予防のほかに、禁煙や睡眠、アルコールとの付き合い方などの身近なテーマでプログラムを提供しています。

このようなプログラムを通じて、少しでも自分や大切な人たちの健康に目を向けられるきっかけになればと願っています。

そして、皆さんが本当にやりたいことや好きなことに挑戦できるよう、これからも効果的な身体づくりのプログラムを提供し続けていきたいと考えています。


このような取り組みを通して、ルネサンスは「人生100年時代を豊かにする健康のソリューションカンパニー」を目指していきます。

スキやコメント、フォローもお待ちしています。

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