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☆面白いクラシック曲3☆

今日ご紹介する曲は、ポール・デュカス作曲「交響詩『魔法使いの弟子』」。

交響詩は、管弦楽による、一楽章で自由な形式で、鳴き声や姿にとどまらず、それを主人公にした物語やドラマ等を描いた曲です。

この魔法使いの弟子の原タイトルは、ゲーテのバラードによるスケルツォです。

詩人ゲーテが、サモサタのルキアノスの詩『嘘を好む人たち』に基づいて書き上げたバラード(物語詩)『魔法使いの弟子』の仏語訳を基に、魔法使いの弟子が師匠の留守中にうろ覚えの呪文をほうきにかけて大失敗する話を、デュカスが曲にした作品です。


この曲は、1940年にウォルト・ディズニーのアニメに使われて、ミッキーマウスが「魔法使いの弟子」役を演じたことによりいっそう有名になりました。

『ファンタジア』で演奏されている曲は、ストコフスキー(指揮)による編曲版です。
冒頭のヴィオラ、チェロ、ヴァイオリンのピツィカートがカットされていたり、ミッキーが箒に魔法をかけるシーンの直前部分に延長があったりと、各所で違いがありますので、2つを聴き比べてみるのも面白いかもしれないですね。

この曲の大意です。↓

「ようやく先生が出かけたぞ。今こそ先生と同じように、自分も魔法を使ってみよう。呪文も方法もこっそり見ておいたから大丈夫。長い間こき使われていたが、今日こそは思いのまま使えるのだ。箒に呪文をかけて、川から水を汲んでこさせよう。“さぁ、水よ湧き出て流れ出よ”万歳!まるで大河のようだ。大成功だそ!    止まれ、止まれ!あ、しまった。困ったぞ。魔法を解く呪文を忘れた!どうやっても箒はとまらない。怒って斧を投げつけると、見事箒は真っ二つ!ところが今度は、二つの箒が水を汲んでくる。玄関も部屋も、どこもかしこも水浸し。あぁ、どうしよう。そこへ先生が帰ってきた。水だらけのありさまを見て、呪文を唱える。“部屋の隅へ、元へ戻れ!”水は消え、弟子は安心する」

曲は、

序奏→神秘的な始まり、先生の留守中に呪文唱える弟子、呪文が効いてくるところ。

スケルツォ→箒がバケツをもって水を汲み始め、その水を止められない弟子があわてて斧を投げたり水浸しになるところ。

終奏→先日の帰宅と、呪文を唱えて元に戻っていくところ。

 


和声の大胆さなど技法的にも高度なこちらの作品は、ストラヴィンスキーの『花火』(1908年)やドビュッシーの『遊戯』(1912年)などにも影響を与えたとされています。

ストラヴィンスキー「花火」

ドビュッシー「遊戯」


ちなみに、11月18日は、ミッキーマウスの誕生日であり、ファンタジア公開80周年を記念して、様々なグッズや飛行機が特別塗装されたり、するようです。



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