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チリン、チリン。 どこからか響く風鈴の音。 夏になると迷い込んでくる涼だ。 鳴ったからといって、身体が涼しくなる訳じゃないのに。 見えない場所に涼しさを纏っている。 いつだったか買った風鈴は、どこにやったっけ? 物を整理する時間があるなら、寝ていたい不精者。 その割に、なにかを始める時には活発になり。 必要な物を揃えるだけ揃えて、それで満足してしまう。 ほとんど使われずに終わった趣味のガラクタは、押し入れに詰め込まれて、わたしの中からすっと消えてしまう。