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赤魚の粕漬けに長野県高山村のシャルドネ

酒粕に野菜、魚、肉などを漬けて楽しむ粕漬け。
魚ではサケ、サワラ、タラ、サバがよく粕漬けにされるが、先日、スーパーマーケットで赤魚のものを見つけた。
真っ赤な皮に白雪のような酒粕が美しく、目を惹かれた。
パックには宮城の銘酒、一ノ蔵の酒粕使用との説明書き(先日アップしたアジの干物が写真に入っている)。

セラーに日本酒あったな、赤魚と相性良さそうだな、いやいやワイン貫徹、などと思いつつカゴに入れる。

酒粕をまとった魚体を、フライパンにクッキングシートを敷いて焼き上げる。
こびり付かずあと片付けが楽になる。
さて、いい感じに焼き目が付いた。

セラーから取り出したのは、長野県の信州たかやまワイナリーのシャルドネ。
粕漬けにより旨味がパワーアップした魚には、ワインにもそれなりの強さが求められ、同時に魚の風味を圧迫しないしなやかさも求められる。

信州たかやまワイナリー, Chardonnay, 長野県上高井郡高山村, 2019, 12.5%
ボリュームは中程度かやや強め、フレッシュなマスクメロン、パイナップル、白桃、洋梨、黄色い花。南国系果実香を伴いつつも重々しさはなくピュアで爽やか、まっすぐな香りが魅力的、ややはっきりした樽香は厚みのある果実香にしっかりバランス。微かに爽やかなセルフィーユ。
充実の果実味は中程度からやや強めのアタック、やや明瞭な酸味、余韻は長め。

粕漬けで風味のバリエーションが広がり、さらに旨味が一段引き上がった赤魚を、ワインの豊かな果実味と存在感のある酸味が心地よく包み込んだ。

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