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#建築 まとめマガジン

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クリエーターは自身の制作プロセスを言語化・方法論化することで、自身をブランド化できる。—――創作とビジネスを両立させるための指南書『ブランディングデザインの教科書』

尊敬する大先輩、エイトブランディングデザイン西澤さんの新著『ブランディングデザインの教科書』を年末年始に読了。 素晴らしい書籍だった、、! 平易な文章の導入から、専門的な用語が徐々に増え、ブランディングという仕事の様々なフェーズを追体験できる内容で、非常に学びが多い。特にクライアントとの協働関係を明確に言語化し、その重要さを説く部分が面白い。 建築とかデザインって、全て施主との協働だと思うのだけど、やはり作品としての側面もあるから、その施主の存在は隠れがち。でもブランディ

建築家・菅原大輔さんが設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」のレポート

建築家菅原大輔さんが設計し運営も手掛ける調布の「FUJIMI LOUNGE」を訪問しました。菅原さんの設計事務所が入居するビルの1階に開設されました。もちろん設計は菅原さん。 この施設は”地域のヒトとブンカをつなぐ「まちのリビング+カフェ」”と説明されています。 細長くパースの効く空間に書棚やカウンターを機能的に配置しかつ伸びやかな空間が実現しています。流石。 上記写真の奥に、カウンタースペースと厨房。手前は菅原事務所の蔵書からセレクトされた建築・デザイン・アートの

篠崎弘之建築設計事務所による、東京・江東区の「門前仲町の集合住宅」、写真レポート

篠崎弘之建築設計事務所が設計した、東京・江東区の「門前仲町の集合住宅」を写真レポートします。 篠崎さんは、京都工芸繊維大学卒業後、東京藝術大学に進学。伊東豊雄建築設計事務所を経て自身の事務所を開設した建築家です(伊東事務所時代は「ぐりんぐりん」等を担当されていたと記憶しています)。 (前面道路より見る) (前面道路より見る) (正面より見る。) (敷地内通路から見上げる。) (共用部分) 敷地内に、ヴォリュームを2つに分割しレベル差をつけて配置、ヴォリュームの間

一見、非合理的に見える形状は、合理性を追求した結果生まれるーームトカ建築事務所による「Arts and Creative Mind Gallery」

こんにちは。 アーキテクチャーフォトの後藤です。 先日、東京・恵比寿にオープンしたギャラリー「Arts and Creative Mind Gallery」を訪問してきたので、そのレポートと感想を書いてみたいと思います。 設計を手掛けたのは、ムトカ建築事務所です。 ムトカは、ルイヴィトン等の建築を数多く手掛ける青木淳さんの元で経験を積んだ村山徹さんと、山本理顕さんの元で経験を積んだ加藤亜矢子さんが共同主宰する設計事務所です。 お互いに、日本の建築の世界で巨匠と呼ばれる方々

「川」と「ため池」─『新建築』2018年8月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年9月号購入(Amazonはこちら) 評者:饗庭伸 目次 ●「川」と「ため池」 ●ため池でなく川そのもの─ナインアワーズ赤坂,竹橋,アパートメントハウス ●区分所有→それぞれのため池→多元的な市場─パ

岡山城のまわりで 《近代名建築》をめぐる! ー 前川國男、岡田新一建築と 岡山芸術交流作品

 「岡山では 1日で歩いて回れる場所に《近代名建築》が密集しているんですよ。」  岡山に行く直前、岡山で開催される国際芸術展「岡山芸術交流」についての話を伺っていたなかで、こんな話題が。2016年の「岡山芸術交流」では それらのいくつかの建物を会場としても活用していたのだとか。そして、前回展から2年経った今でも、作品の一部はまだ残っているとのこと。  建築に詳しくはないけど、なんだか面白そう!  というわけで、路面電車の県庁通り駅で下車して、徒歩で巡ってみました。 ■

『新建築』7月号を評する─『新建築』2018年7月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年7月号購入(Amazonはこちら) 『新建築』2018年8月号購入(Amazonはこちら) 評者:深尾精一 目次 ●ビハール博物館 ●川口市めぐりの森 赤山歴史自然公園 歴史自然資料館・地域物産館

ワークプレイスはどう変わっていくのか?(提供者側から)─『新建築』2018年7月号月評

「月評」は『新建築』の掲載プロジェクト・論文(時には編集のあり方)をさまざまな評者がさまざまな視点から批評する名物企画です.「月評出張版」では,本誌記事をnoteをご覧の皆様にお届けします!(本記事の写真は特記なき場合は「新建築社写真部」によるものです) 『新建築』2018年7月号購入(Amazonはこちら) 『新建築』2018年8月号購入(Amazonはこちら) 評者:楠本正幸 目次 ●企業が自社の労働生産性と従業員満足度を高めるためにオフィスを一新し,対外的にも企業

中心に据えられた存在感のある階段が、未来に"建築"であることを担保するーー御手洗龍による「stir ステア」

こんにちは。 アーキテクチャーフォトの後藤です。 今日は先日、内覧会に伺った、御手洗龍建築設計事務所が設計を手掛けた、東京・目黒区の店舗・住宅「stir ステア」について書いてみたいと思います。 御手洗さんは、東大にて安藤忠雄さん・千葉学さんに師事し、伊東豊雄建築設計事務所にて経験を積んだのち独立した建築家です。(詳細はこちらのプロフィールにて) 東横線の最寄駅から、数分歩いていくとこの建物はあります。 Googoleマップに導かれ、細い路地を入っていった、突き当りに、

04|コンクリートブロック堰堤(長野県小谷村・第6号千国砂防ダム)

 フォッサマグナの西縁をなす糸魚川静岡構造線に沿って流れる姫川流域は、たびたび大きな土砂災害に見舞われており、多様な砂防対策が図られている。その中のひとつに、400を越えるプレキャストコンクリートブロックを積み上げた砂防堰堤がある。  既存の重力式コンクリート堰堤の直上、つまり地盤支持力が期待できない堆積土砂の上に、緊急に堤体を構築することになったため、沈下による変形を許容する形式が選ばれたという。  角張っていたブロック表面が、滑らかに削られている。土砂を含む水流が

それは、からからから……という、朝方、雨戸が開け放たれた時の音、だろうか 評者:中川武

2017年夏に刊行した書籍『国宝・閑谷学校|Timeless Landscapes 1』について、建築史家・中川武氏による書評(約4,200字)を公開します。何かのメディアから依頼があったものではなく、半ば自発的に書かれたものです。本の評に留まらず、建築史家ならではの閑谷学校論にもなっています。 美しい本との出会い 建築が今でも希望であり続けていることを、静かに、過不足なく、しかし、余すところなく、確固として伝えてくれる美しい本に出会った。『国宝・閑谷学校|Timeles

閑谷学校 永遠と現在を行き来する建築 評者:藤原徹平

2017年夏に刊行した書籍『国宝・閑谷学校|Timeless Landscapes 1』について、建築家・藤原徹平氏による書評(約5,600字)を公開します。 『住宅建築』2018年2月号に掲載されたものから、大幅に加筆され、独自の津田永忠論にもなっています。 閑谷学校を造営した津田永忠のことがいつからかずっと気になっている。岡山藩随一の切れ者で、岡山藩200年の歴史のなかでも最も傑出した藩政家だと評される。私としては、日本にもし近世以前の建築家の系譜学というものをつくると

長い時間を見据えたぶれない判断

「私の失敗」は建築家自身が自分たちの失敗を赤裸々に語るコラムです。建築家たちはさまざまな失敗を重ね、そこから学び、常に自分たちを研鑽しています。 そんな建築家たちの試行をご覧ください! 執筆者:千葉学(建築家) 1960年東京都生まれ/1985年東京大学工学部建築学科卒業/1987年同大学大学院工学系研究科建築学専攻修士課程修了/同年、日本設計入社/1993〜2001年ファクターエヌアソシエイツ共同主宰、1993〜96年東京大学工学部建築学科キャンパス計画室助手/1998

建築さがし-サイエンスヒルズこまつ-

こんにちは、高橋向生です。 需要があるか分からないけど、なんとなく行ってみた建築や旅行先を写真付きで解説と感想を描いてみようかと。 感想については、建築の編集者や、プロの建築家が参考になることをかいてらっしゃるので、体感した雰囲気をお伝えしていきます。 よければ旅行先をきめる参考や、建築を体験する参考などにどうぞ。 写真は構図などを考えずに撮っていたりしたので、そこはご了承ください。 場所と位置場所は石川県の小松市、金沢のすこし下にある小松駅のすぐ目の前にあります。