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02📚神さまを待っている 読了


若者の貧困。

堕ちていく様を
疑似体験しているようで
読んでいて心が暗くなった。

誰が悪いわけでもないけれど
どことなく事の重大性の把握乏しい主人公…
人柄から軸になるものが見えてこないからか、
家庭や職場などの環境や交友関係
取り巻くものに振り回されている印象を受ける。

そして、それらに対して
反骨精神や上昇志向を抱く事や
現状打破の為に躍起になることもなく、
仕様がないと思い自分でどんどん世界を狭めて
閉ざしていく…貧困へと近付けてしまう様には

主人公に対して苛立ちすら覚えてしまった。

ただ、ひとつ共感できたのは
自立したし一人でなんとかしよう。
工面しようとお金のことばかり考えて
綱渡りで生きていた時は私にもあった
ということ。

頼る人が居たこと、
頼る場所があることも知っていたから
免れたけれど、
何も知らなければ
その状況に仕様がないで
片付けて身を任せてしまっていたら

この世界は他人事ではなかったのだと思った。
また知識を身に付けなければ
そこにつけ込んでくる人は多くいることも
再認識させられた。

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