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ライトな水族館紹介3
みなさん(特に海の無い県の皆さん)こんにちは
実は群馬県にも海がありまして約1万年ほど昔には東京湾が板倉町方面あたりに浅瀬として広がっていたっぽいです
このサイトのように貝塚も見つかっていてかなり生活に溶け込んでいたことが伺えます
さらにちょっと前ではイルカの化石が群馬県で見つかるなどしてかなりちゃんとした海があった証拠がたくさん残されています!
まあ今は海ないんですけどね
気にしないとは思いますが生き物紹介のところは詳しく突き詰めて紹介というよりは僕が好きなところを適当に紹介しているだけなのであしからず
そんなわけで第3回目は環境型水族館でおなじみ
アクアマリンふくしま
を紹介したいと思います
前回、前々回はこちらをご覧ください
見どころ
環境に対して、社会活動に関しての熱が段違いでめちゃくちゃ勉強になるし館内が落ち着いていてほんとに過ごしやすい
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水族館でメインになる水辺関係以外にも植物であるとか外には野菜もあるし自然環境を強く押し出しているにも関わらず
説教臭くないどころか普通に展示が面白い!
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さらに言うとこの三角水槽の中は食物連鎖が再現されていて開演のかなり初期からそれを目的に作られているようです!
しかもしかもさらに面白いことに自然環境を再現しすぎた結果水槽が珪藻の大量発生により白濁りするという驚きもあるくらいなのです!!
一日中見ていたい…
とりあえず水槽の話はこれくらいにして生き物たちを紹介します
ホソウオノシラミ
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正直この子を見に行ったと言っても過言ではありません
グソクムシとサメが好きなのですがこの子はサーモンに似ているということで
一時期話題になっていたのでずっと見に行きたかったので見られて嬉しかったのと、
想像より小さい
本当に小さくて実物で見るとちゃんとサーモン感があるのですが僕の技術ではこの程度が限界でした
可愛い
タイノエよりもグソクムシに近そう
とにかく可愛くて見られてよかった
これに尽きます
シラユキモロトゲエビ
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センス良すぎる
このエビも含め想像以上にエビをたくさん見ることができた
出口近くにはエビに関する論文まで置いてあった
展示されているエビは新種、希少種、世界初、繁殖賞などほぼ賞を総なめにしてるくらいレアなエビを見まくれます
エビ推しの人がいたら間違いなくここを勧めます
家に帰れなくなるくらい堪能できます
どうしてこんなにエビを展示しているのかとかの推察はまるでわからないので黙っておきます
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シーラカンス
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誰もが知る深海魚の代表みたいな魚のシーラカンス
そのシーラカンスの標本を見られる場所はかなり限られているため貴重な展示です
それと今となっては美味しくないことも有名ですが、食べるとシーラカンスの油が分解されずに出てくるっぽいです
バラムツとかそんな感じだったはず
だけどシーラカンスは美味しいわけではないらしいから機会があれば食べてみたいけど絶滅危惧種なのでそんな機会は無い(条約で持ち出せない)
深海魚の身が人間では消化できない油に覆われている理由は深海での強い圧力下に対しての浮力調節のためとか、えさの少ない環境で油を蓄えておけば多少しのげるとかそういった理由だったと思います
美味しいタイプもいますが何の味もない水食ってるタイプもいるようでシーラカンスは多分後者
水族館の管理技術が上がって深海生物も問題なく飼育できることになったとしてもシーラカンスは日本に持ってくるまでに課題があるので
こうした実物のはく製を見られるのはありがたいし興奮します
サンマ
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アクアマリンふくしまとサンマと言えば世界初のサンマの繁殖に成功し展示も世界初の水族館としての側面があります
バックヤードツアーでサンマの稚魚を見ることが出来ます
写真もそうですがかなり厳重に管理されていて繁殖の難しさがうかがえました
繁殖の難易度は当然高いわけですが飼育の難易度も高いのです
サンマはパニックになりやすいらしく体も弱い
ちょっとの刺激で死んでしまうのだとか
ちなみに養殖となると話は別らしい
私たちは普段何気なくサンマを含めた命をいただいています
そんな普段食べているサンマがどんなふうに育ち生きているかを知って食べている人は多くないと思います
今年は大量にとれたから安くて良かったとか高くて食べられないといった尺度で見ていると
いつの間にか数が減って完全にいなくなってしまった時にじゃあ別の生き物を食べればいいかとかその時になって考えればいいとか、今いるんだから後のことはどうでもいいという考え方は間違っていると思います
「秋と言えばサンマ」
のように私たちの生活に根強く組み込まれています
サンマの漁獲量は温暖化の影響で年々減り続けています。だからこそ遠い未来でも同じセリフを言えるためには環境問題などは無視できないと思います
今年は何年ぶりに大量に採れたというニュースをたまに目にしますが本当に喜ばしい話なんでしょうか
大量に採った漁師さんが悪いのではありません
その土地に根差した文化と生活も守られるべき遺産です
問題なのは数が減っている現状だと思います
そんな問題提起を感じさせてくれた感慨深い展示でした
ちょっと重たい話になりましたが、単純にサンマという生き物の見た目でいうと
写真のようにきらきらしていて美しい!
見ていて飽きさせない神々しさがあります
スーパーで普段売られているのを見ているのに
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生きてこうして泳いでいる姿を見てずっと見ていられる気持ちになります
自然環境を極限まで再現しようとしたからこその展示なので一見の価値があります
ちなみに初代館長のブログにはどうやら展示のサンマを食べたっぽい話が載っていました
味はそんなに美味しくないそうです
展示として飼育した生き物は味が落ちるらしいです
エトピリカ
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エトピリカはアイヌ語でくちばしが美しいという意味らしいです
くちばしも美しいですが圧倒的に可愛いのです
水面をぷかぷかぱたぱたとしている姿はたまりませんしエトピリカという名前も素敵
何回でも言いたくなりますね
正直エトピリカを知って一番驚きだったのが一年の大半を陸地の無い外洋で過ごすこと
鳥なのでもちろん飛べるのですが休む時はずっとぷかぷか浮いてるのを想像するだけで可愛い
そんなエトピリカも同様に絶滅危惧種で数を減らしています
ただ原因ははっきりしていないらしく環境問題と結びつけるのは早とちりかもしれません
実際の海でぷかぷかしているのを見てみたい
センジュナマコ
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この記事の投稿時期現在(2024年4月)ではアクアマリンふくしまのサイトを見ると展示はされていないようです
ですが僕がサンマとホソウオノシラミ以外で見たかった生き物でもありました
このもののけ姫のデイダラボッチのような生き物は透明な管足が千手観音の手に見えることからその名前が付いたようです
深海に生息していて微生物などを食べているそうです
見たかった理由に結構なゲームに出演しています
Wiiのゲームのフォーエバーブルーとかあつまれどうぶつの森でよく見かけたので実物を見てみたいと思っていたところたまたま見られた感じです
想像以上に透明で本当に生き物なのかと疑いたくなるような見た目でした
センジュナマコが展示されたらこれを見に行っていいレベルなくらいのレア生き物でした
バショウカジキ
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見た目のかっこよさもさることながら釣りや食用としても有名なこの魚
そして飼育展示世界最長記録を持つのはこれも自然環境をリアルに再現した結果なのでしょう
もう少し早く行っていれば泳いでいる姿を見られたのにという悔しい思いです
飼育するのにはどうしても水槽にぶつかってしまってしまうようでその難易度がうかがえます
とはいうもののクロマグロのような回遊魚の成功例を見ていしまうと期待せざるを得ません
いつか水槽内でカジキを常設で見られる日が来るのでしょうか
地域の展示
これに関しては言わずもがなですがかなりの展示が福島県の沿岸や河川を再現した展示になっています
これだけの学びがあって見どころもインパクトも実績もそろっているのにちゃんと地元に根差した展示なところが最高にかっこいいし好きすぎる
冒頭でも話したように水性の生き物に限らず日本古来の生活に根差した生き物も展示されています
それでいて敷地もとても広いので見どころは本当に尽きない、感想だけで言うと僕好み過ぎました
取り組み
環境型水族館と題しているだけあって数多くの取り組みがなされています
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正直、この水族館の存在自体に大きな価値があるというかこれからの未来のことも今までの生活の文化的な側面もどちらも合わせ持つ最高の水族館だと思いました
食育に関しても面白くて館内で釣りをして食べられるイベントだったり、三角形の潮目の水槽の逆側には寿司屋が置いてあります
最初見たときはあからさますぎて笑いましたが、実際に見て生態を知りそしてそれを食べるまでの過程を一切ごまかさずに見せていることは何よりの学びになるだろうなと感じます(サンマは置いてなかった)
環境問題について普段生活しているとそこまで実感は無いかもしれません。分からないこともあると思います
ですが分からない、知らないから一歩先に進む過渡期に私たちはいると思います
そんな地球規模のことを考えさせられる場所でした
まとめ
ライトな水族館紹介といいつつ少しずつライトさが失われつつありますが、ここで書いている内容はだいぶ薄い話です
紹介と銘打つだけあり現地に行って体感して欲しいなというのが僕の感想です
なんとなくただきれいで落ち着く場所だけでなく日々ににちょっとした冒険要素や哲学要素を足せる場所が水族館なのです
余談
この紹介記事を書くためにせっかくだからと初代館長のブログと本を読みましたが、初代館長が非常に熱意溢れる方で緩やかで楽しいイメージの水族館の印象で調べていたのに気持ちが熱くなりました
そしてこの水族館を見る際に追加で見て欲しい一面があるなら震災からのライジングです
記事を読んでいると当時の絶望感とそれでも立ち向かってもう一度アクアマリンふくしまが再開するまでの過程と空気感をブログの文から感じることが出来ます