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1 温まったものは足と心

心にプラスになる12のストーリー

1 温まったものは足と心。 Ver200616

人の心が温まる時でどんな時だと思いますか?
もちろん一人ひとり違いますよね。
では、どんな時に温まる心が育まれるのでしょう。

僕は他人に優しくしてもらった時だと思います。
見返りを求めず、優しくしてもらった経験が心を温める力になると思います。

僕は僕なりに人に優しくできると思っています。
それは子どもの時に優しくしてもらったから。
そのストーリーを紹介します。

桶にお湯を入れて足元まで持ってきてくれた。
ホンの少しだけ赤くなった足先。
両足をゆっくりとお湯に入れる。
暖かい。
それでも泣き止まない僕を一生懸命あやしてくれた。

引っ越しの関係で、小学校1年の3月2週間くらい校区外がから通う事になった。
高学年のおにいさん、おねいさん達は順番に班から抜けていく。
下校なんだから当たり前だ。
なぜか怖さととか不安は感じなかった。

倉庫の屋根から氷柱が伸びている。手を伸ばすと、氷柱の1番下に届いた。
走りながら氷柱を割っていった。楽しい。
氷が張った水たまりを見つけた。
すみっこに貼ってる氷までぜーんぶ割ってから次の目標に向かって走った。
案の定、手袋も靴もビタビタになり、手足共にものすごく冷たくなった。
自分でした事なにのに冷たい過ぎると泣き出した。

泣きすぎて、ただいまと言ってない。
玄関で何もせず、立ったまま、泣いている僕から
母親がランドセルをおろしてくれた。
手袋を外し、靴と靴下を脱がせて、くれてリビングまで抱きかかえてくれた。

おばあちゃんが桶にお湯を入れて足元まで持ってきてくれた。
ホンの少しだけ赤くなった足先。
両足をゆっくりとお湯に入れる。
足先が少しチクチクし始めた。暖かい。
それでも無理矢理泣き続ける僕に向かって、
「寒かったね。温まりなさい。」と優しい言葉をくれた。

母とおばあちゃんはとても優しかった。
僕がおふざけしたから手袋も靴もビタビタになっているのに、
何も言わず、僕を温めてくれる。
僕の身体が芯から温まっていく感覚は今でも覚えている。
ものがたりはここまでとしましょう。

とは言っても、優しくされなければ、優しい人になれない訳ではないと思います。

人の行動の元には考えがあると思います。

僕が出会って来た人たちを見ていると、
相手を認める事ができる人の方が相手の事を思いやる事ができる気がします。

頭で考えずに心で感じて動く人の行動に人は好意を持つと思います。

身近な人に「ありがとう」を言う事から初めてもよいかもしれませんね。



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