別れさせ屋の心理学⑩-いつでもいいよ-
別れさせ屋の心理学第10回のテーマは【いつでもいいよ】というワードが持つ力についてお話します
「いつでもいいよ」なんて普段なんとなく使っている言葉でも、明確な意図をもって使い所を選べば、相手を誘導することができます。実際にこのワードを使って詐欺を行っていた悪徳リフォーム会社があります。
悪徳リフォーム会社のセールストークは、挨拶・点検商法、不安商法、サービス商法などがあるのですが、ご紹介したいのはサービス商法に絡めた詐欺師の手口です。
「近くでやっている外壁塗装工事がもうすぐ終わるので、その時使った足場を流用できます」
「日程を全部こちらに任せて、『いつでもいいよ』と仰っていただけるのであればお安くできますが、いつじゃないとダメというのはありますか?」
このトークを聞いたら(安くなるならいつでもいいかな…)と思ってしまいませんか?
ポイントは「いつにしますか?」とは聞いていないところです。もし「いつにしますか?」と聞かれたら、ほとんどの人は「今は必要ないので結構です」と答えるでしょう。
ですが、「いつじゃないとダメというのはありますか?」と聞かれたら、いつじゃないとダメなんてことはないので、「いや別にいつでもいいけど」というように考えが誘導されやすくなってしまいます。
もうひとつのポイントは、「全部こちらに任せて、いつでもいいよと仰っていただけるのであれば」というこの時、「いつでもいいよ」のセリフを言うときだけ相手の目を見て言います。そうすると、その部分だけが相手の潜在意識に強く印象付けられます。だからつい、「別にいつでもいいけど」と考えてしまうのです。
その結果、相手に誘導されていることに気が付かずに、自分の意志で「いつでもいいかな」と決めたと錯覚してしまうんですね。
こういった相手が気が付かないような、些細な誘導とか暗示をニセ占い師とか詐欺師はよく使います。悪用されるということはそれだけ強力なテクニックであることは間違いありません。コールドリーディングで調べていただくと具体的にどんなことをしているかを知ることができます。
では私たちが実践するならどんなふうに使うのか。好きな女性を食事に誘いたいとします。「すごくおいしいお店があるんだけど、ごちそうするからいこうよ。いつなら都合がいい?」普通に誘うならこんな感じでしょうか。
「いつでもいいよ」というワードと心理誘導を使って誘うなら、「すごくおいしいお店を見つけたんだけど、いつも予約が埋まっているんだよね。でも、もし(相手の目をみて)『いつでもいいよ』って言ってくれるなら、ごちそうするけど、いつじゃないとダメっていうのある?」
こんなふうに誘われたら「いつじゃないと困るってことはないけど…、いつでも大丈夫だよ」と言ってしまいませんか?
私のnoteがみなさんのお役に立てれば嬉しいです。
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