今夜、もし僕が死ななければ【読書感想】
みなさん、こんにちは。
こんばんは。
おはようございます。
岐阜県在住読書家ゲーマー女子Vtuberの滝呂冷奈と申します。
よろしくお願いいたします。
本日ご紹介する本は、
浅原ナオト(Naoto Asahara)先生の「今夜、もし僕が死ななければ」です。
始めに
この本は、完全ジャケ買いしました。
青が好きで、本屋に青が咲いているのを見かけたら手に取るしか無かった。
それからタイトルを見て、「あ、好き」てなって即買いですね。
それでは、実際の感想を交えて紹介したいと思います。
本編
物語は、病院で少年が老女に死が近い事を伝える所から始まります。
老女はそれを聞いて少年を叩いてしまう程激昂するんですけど、誰だって縁起でも無いこと言われたらそうなりますよね。
私が言われても激怒すると思います。
でも、翌朝には、老女は本当に亡くなってしまうのです。
少年の言う事は間違いでは無かったのです。
第一幕は、少年と末期がんの青年のお話。
青年は、少年と老女の話を聞いていたのです。
それで少年に興味を抱き、交流を深めていきます。
そして、青年の命が残りわずかになった事に少年が気付いてしまうのです。
青年に少年が言うセリフがかっこいいんですよ。
「人は死にます。(中略)僕だって、いずれは死にます。人が絶対に死ぬんです。だったら、せめてやることやって、前のめりに死にましょうよ」
ホントに14歳?('Д')
そうして青年の心残りを減らそうとして、新幹線に乗ってとある場所へ向かいます。
そこからが、そこからが色々エモい。
青年と養父のやり取りを回収する所が見どころだと思います。
VHSに込められた意味を青年が汲み取る所で泣きそうになりました。
この物語は、命に寄り添う男の子の物語。
人の死が分かる男の子。叩かれても、死神と罵られても、死が訪れる人に死が近い事を告げる事を辞めない。
家族。愛する妻を亡くした青年。入院中の母を思う少女。同性愛者の青年B。そして生まれる新しい命。
そして、人の死を扱った本なので、いつかは出るんだろうなぁ……と思っていたのが三幕。そう、自殺です。
しんどい!! とにかく三幕色々しんどい!!
読み終えるまでに何回も休憩しました。
愛っていろんな形があって、人によって形が違うから、ぴったりと合う物を見つけるのは本当に難しい。
でも、逃げてはいけない。改めてそう思いました。
砕けてもいいから、きちんと話さないといけない。辛い思いをずっとずっと背負わせてはいけない。好きな人の為に生きなくてはいけない。
本当に心からそう思いました。
※第三幕は、同性愛を扱っており、そういった描写が若干ありますので、ご注意ください。
まとめ
命の有難み、今を生きるという事を改めて考えさせられる作品でした。
私は、生まれた意味も分かりませんし、霊能力とかがあるわけでは無いですが、オカルトが大好きなので、死後の世界や魂については信じています。
なので、生まれた意味、生きる意味は多分生きているうちには分からないんだろうなって思っています。
それでも私なりに答えを出すならば、好きな人と同じ景色を見る為、と答えます。
主人公の男の子が、夜の高速道路や夜のサービスエリアが好き、という所を見て、ふと景色を思い出してみたのです。
水族館、神社仏閣、夜景――どれも綺麗だと思います。見た時はそう感じました。
でも、思い出として思い返した時にセピアだったんです。
それで綺麗な思い出を思い出すと、好きな人と一緒に見た景色だったんです。それだけが色がついていたんです。
だから私の答えは「好きな人と同じ景色を見る為」です。
みなさんもぜひそんな事を考えながら読んでみると、また違う見方が出来るかもしれません。
ちなみに、男の子二人が海にすっぽんぽんで入ったあとの描写の一文は、個人的に吹き出しました。
終わり
それでは、また次回お会いしましょう
ご清聴ありがとうございました。
ばいばーい。
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