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海外に住むと、日本のことを勉強したくなる

私は海外に住んではいますが、中身はごく平凡な日本人です。
日本の歴史に強いわけでもなく、日本の文化に精通しているわけでもありません。
ところが日本人が少ない海外に住むと、日本人である私が、「日本の代表」みたいな目で見られることが多いんです。


たとえば先日、フランス人の友人に”Takiji Kobayashiの"Le Bateau-usine"って本、君はどう思う?最近一番衝撃を受けた本なんだ。”
と聞かれました。
フランス語の題名は聞き馴染みがないので、知らないよと最初は答えたのですが。

こばやし・たきじ。
あれ?聞いたことがあるぞ?
もしかして小林多喜二?蟹工船の?
と思い出し。

内容を聞いてみると、確かに蟹工船でした。

ああ、それなら小学校の推薦図書で読んだよ!と伝えたら、
”日本でもこんなに共産主義的な文学作品があるんだね。しかも推薦図書に挙げられるって、日本はなんて不思議な国なんだ”
と、ごもっともな感想をいただきました。


上記は、あくまで最近の例にしか過ぎません。
カレーはインドが発祥なのに、なぜ遠い日本で広まって独自のカレーができたの?
とか、
七五三のお参りって、何が起源なの?
とか。
中国と日本って仲悪いように見えて、経済的にはかなり密接に関わっているよね。実際の国民の感情はどうなの?
とか。

いやーんわたし普通の一般人だし、専門家じゃないんだからそこまで知らないわよ、と言いたい気持ちを堪えて、自分なりの解釈を答えるのが精一杯。

蟹工船なんて、12歳の時に読んだきりで内容も忘れてしまっていたので、日本の著名な文学作品であるにもかかわらず、対して深い議論ができなかったことが恥ずかしくなったのでした。

大人になった今、日本の歴史や文学、地形、文化について、改めてしっかりと学びたいと思えたのは海外に住んだ経験があるからこそだと思います。


時間を見つけて、また学び直してみたいと思った2024年の後半でした。

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