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【読書感想文】新世界より/貴志祐介
[ネタバレを含みます]
綿密に練られた壮大なファンタジーだった。戦いのシーンがとても臨場感があって素晴らしかった。ホラー小説も書く筆者なこともあって、悪鬼が迫るシーンのぞくぞく感が凄かった。
覚以外の1班の皆がいなくなって、両親も失って。覚までをも失うのは絶対に嫌だと思った早季は、最終兵器の効果を止めた。ここが一番のクライマックスだった。
早季が富子さんの跡を継ぐなんて、最初は早季自身と同様に信じられなかったけれど、最後はやはり早季こそがこの町のリーダーになるべき人間なのだと思えるくらい、主人公の内面の成長も感じられる作品だった。
◆読了日
2023年2月末
◆読んだキッカケ
おすすめの本でよく見かけたため。
◆あらすじ
1000年後の日本。豊かな自然に抱かれた集落、神栖(かみす)66町には純粋無垢な子どもたちの歓声が響く。周囲を注連縄(しめなわ)で囲まれたこの町には、外から穢れが侵入することはない。「神の力(念動力)」を得るに至った人類が手にした平和。念動力(サイコキネシス)の技を磨く子どもたちは野心と希望に燃えていた……隠された先史文明の一端を知るまでは。
◆おすすめポイント
作り込まれた世界観が素晴らしかった。終盤は没入して一気に読んだ。
◆おすすめ度
3/5