『悲痛な叫び』
正解のない時代を生きている私達には、何をするにしても無数の選択肢が用意されている。
どこの学校へ進学するのか、大学で何を勉強するのか、どんな仕事に就くのか、誰と結婚するのか、趣味は何をするのか、休日はどういう風に過ごすのか……。
正解に見える選択肢は、私達の周りにたくさん転がっている。
しかし、それら一つ一つを手に取ってみても、どうにもしっくりこない。何か違う気がする。
何なのだろう? このモヤモヤ感は。
「何かが足りない」という感覚は割にしっかりあるのに、その正体が何なのかは、全く分からない。何故だろう、こんなに苦しいのは。
生き甲斐が欲しい。
自分の人生を充実させてくれる何かが欲しい。
私達は、生きていて「楽しい」「嬉しい」「幸せだ」と実感させてくれるものを、心の底から欲している。
でも、悲しいことに、そんな生き甲斐なんて、今の私にはない——。
自分が輝ける場所なんてない。
どこにそれがあるのか、皆目見当もつかない。
ふと周りを見回してみると、みんな楽しそうに暮らしている。
周りの人達は幸せそうだな。仕事で成功している人、素敵な家庭を築いている人、夢を追っている人……。
みんな、輝いている。
私は、どうしたら幸せになれるんだろう。周りはどんどん成長していっているように見える。私だけ、取り残されていく——悲しい、虚しい。
こういうときに湧き上がってくる感情は、「悔しい」とは少し違う。
悔しいという感情は、自分が何か行動を起こしているときに感じるものだ。ただただ、心の中に鉛のように重たい何かがぶら下がっているだけ。
何もできていない自分がみすぼらしい。
満たされていない感覚だけはあるのに、それがどうすれば解決するのか分からないから堂々巡りになってしまう。自分は甘えているのだろうか?
現状に満足するべきなのだろうか。
そうして時間が過ぎていく中で、社会的に果たすべき義務や責任だけが増えていき、社会という巨大な集団から受ける万有引力にがんじがらめになって、どんどん行動できなくなっていく。
そして、何の期限なのかも曖昧な、正体の分からないタイムリミットの接近に重圧を感じる。
自分の直ぐ近くにブラックホールがぱっくりと口を開けていて、少しでも気を抜くと直ぐに真っ暗闇に吸い込まれてしまいそうな感覚がする。
自分は、将来どうなってしまうのだろう。
怖い。何かに飲み込まれてしまいそうになる。
『このままじゃダメだ!』——それは分かっている。なのに、どうしていいのか分からない。
私は、何をすればいいのだろう。
私は、どうしたら幸せになれるのだろう。
あなたにもないだろうか?
自分の人生の方向性に迷うとき。
大学受験のタイミングや、就職活動を始めるとき、何らかしらのライフイベントがあったとき、転職を考えるとき。——悩む。凄く悩む。
でも、悩んでそれらしい答えが見つかった試しは一度もない。
漠然とした不安を打ち消すには、何か行動を起こさないと何も始まらない。それは分かっている。でも、何をすればいいのか分からないし、今から始めてももう遅い気がする。
それに、社会的に求められる「やらなければいけないこと」はたくさんある。
でも、このままじゃいけない。
誰か、助けて!
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本書は、現代を生き人の多くが直面している、『何をして生きていけばいいのか』という問いに対する出来るだけ具体的で再現性のある解決策を提示するためのものです。
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