誰とでもラポールを築ける最も確実な方法
今日は僕が以前恩師に教わった、誰とでもラポールを築ける最も確実な方法をお伝えします。
先に結論をお伝えすると、誰とでもラポールを築ける最も確実な方法は「相手の幸せを願うこと」です。
そもそもラポールとは、フランス語で橋を架けるという意味で、人と人との間に橋が架けられているかのように、つながり感がある状態のことを指します。
ラポールはすべてのコミュニケーションの土台となるものであり、共有体験によって築かれます。
人は自分と異なる特徴を持つ人に対して警戒心を抱き、自分と同じ特徴を持つ人に対して安心感を抱きます。
たとえば、出身地が同じとか出身校が同じとか、そんなことで仲良くなれたりしますよね。
また、共有体験が多いほど、狭いほどラポールは強まります。
同じ趣味を持っている人同士は親近感が湧きますが、ただ音楽鑑賞が好きな人同士よりも、Mr.Childrenが大好きな人同士の方が仲良くなれます。
では、なぜ「相手の幸せを願うこと」がラポールを築ける最も確実な方法なのかというと、人は誰もが自分の幸せを願っているからです。
もしかしたら「私は自分の幸せなんて願っていない」という人もいるかもしれません。ただ、それはその人の幸せという言葉に対する定義が異なるだけで、自分にとっての幸せを求めているはずです。
人はミラーニューロンという神経細胞があり、相手の気持ちを感じ取ることができます。
相手が泣いているのを見て自分ももらい泣きしたり、楽しかった旅行の話を聞いて自分も行きたくなったりするのは、ミラーニューロンの働きによるものです。
相手の幸せを願う気持ちは、ミラーニューロンを通して相手に伝わり、相手は相手で自分の幸せを願っているので、それが共有体験となってラポールが築かれるというわけです。
これを初めて聞いたときは、感動しました。ほんと素晴らしい考え方だなって思ったんです。
ラポールを築くにはミラーリングが大切だから、相手が飲み物を飲んだら自分も飲む、脚を組んだら自分も組むなど動作を真似しましょうとか、マッチングが大切だから、相手の話すテンポや声のトーンを合わせましょうとか、小手先のテクニックとは大違いです。
もちろんミラーリングやマッチングは効果がないとは思いません。仲良くなってくると行動が似てくるというのは確かにあるでしょう。なので、先に動作を真似することで仲良くなれるという理屈もわかります。
だけど、ラポールというのはつながり感のある状態なので、それをテクニックで築こうとする考え方が僕はあまり好きではないんです。
それに対して、相手の幸せを願うことでラポールを築くというのは、その生き方というか姿勢が素晴らしいと思います。
実際に僕にラポールの築き方を教えてくれた恩師も、素晴らしい生き方をされた人でした。
ここまで書いていて思いましたが、ラポールを築くことが目的で、相手の幸せを願うことが手段ではないですね。常に目の前の相手の幸せを願えるような、そんな生き方をすることが目的なのかもしれません。
僕が恩師から教わったのは、ラポールの築き方ではなくて生き方だったんですね。今、気づきました。