人と比較するのも悪くない
「人と比較するのはやめよう」
人と比較するって、ネガティブなものとして使われることが多いと思います。
人と比較しても仕方ないし、人はそれぞれ違うから、比較しても意味がないというわけです。
基本的には僕も賛成です。僕はどちらかというと人と比較して、落ち込んでしまうタイプなので、なるべく比較しないように意識しています。
比較しないように意識しているということは、基本的にはやっぱり人と比較してしまうんです。
ただ、人と比較することで自分の立ち位置がわかることもあります。
今日ボルダリングをして来ました。僕が行くボルダリングジムは常連さんばかりなので、基本的に僕よりも上手な人しかいません。
今日は20代くらいの男性が2人で来ていました。見た感じ今日が初めてくらいの感じです。一生懸命力を入れて登っていました。
僕の最初はあんな感じだったなぁと、懐かしく思ったんです。今なら普通に登れる課題でも、そういえば最初は全然登れなかったことを思い出しました。
しがみつくことでいっぱいいっぱいで、次の手が出せないんです。その2人組みを見て、自分の成長を実感しました。
普段、僕よりも上手な人しか見ていないので、僕が登れない課題を常連さんはサクサク登っていて、すごいなぁって思っています。
今回、逆に僕が登れる課題を、その2人組みが登れずに一生懸命になっている人を見ることで、自分の立ち位置というか、成長が見えるんですね。
上には上がいて、下には下がいます。こういうのは、人と比較しないとわかりません。
最初からできる人なんていません。自分ができないことをできる人がいるからこそ、その人を見て学べるわけです。同じように、自分ができるようになったことをできない人がいるからこそ、自分の成長が見えます。
こう考えると、人と比較するのも悪くないと思います。
では、なぜ人と比較するというのが、ネガティブなものとして使われるのかというと、そこに余計な価値を結びつけてしまうからだと思います。
たとえば、仕事で社会的に成功している人と比較してしまうと、稼ぎが少ない自分は価値がないように思ってしまいます。
それって冷静に考えると、仕事という人生のほんの一部分を比較しているだけです。決して人としての価値を比較しているわけではありません。
マウントを取るというのをよく聞きますが、比較することに価値を結びつけてしまっているからこそ起こるものだと思います。
僕も人と比較して落ち込んでしまうタイプですが、それって比較することに対して、価値を結びつけてしまっているからかもしれません。