『白秋』と聞くと、桃の品種を思い浮かべる少数派になりました。
れいちゃんの果物紹介シリーズ
夏終わりに出没する桃:『白秋』
全く時期ではない話をします。この間なぜか、今年の初詣の出来事を思い出しました。
れいちゃんと、れいちゃんをたくましく育ててくれた母:ともちゃん。一緒に初詣の代名詞であるおみくじを引いたんですよ。
そもそも。おみくじって3段階構成じゃないですか。
おみくじ3段階で気分が浮き沈みするのって大抵3段階目じゃないですか。しかし、さすがは個性的な母:ともちゃん。
2段階目で引いた棒の数値が”1番”だったんですね。
『やったー!まま1番!』と喜ぶ母を見て、”まだ結果を見ていないのに笑”と苦笑いのれいちゃん。
でもまあ確かにそういう喜び方もあるかあ、と思い。37番だった自分の数字を見て『互いに素ジャーン』となんだか奇妙な喜び方をしてみたのでした。
そんな素数を喜ぶほど数学脳をお持ちなれいちゃん。
世界にまだあと4時間に猶予を残し、20:00就寝という小娘は日々の数字との格闘の末の早期就寝かと思えばそうではありません。
翌日には翌日のトマトが。明日には明日のナスが待っている。そう、れいちゃんは素数とは無縁の八百屋の小娘なのであります。そして野菜の校長先生でもあります。吾輩は八百屋の小娘である。
求人のない八百屋で”あぁ、ここで働きたい”そう思ってから、空を見上げる度に雲の形が野菜に見えました。たまに果物でした。
雲がない日は太陽の日の差し込みがごぼうに見えました。ついに末期だ…と悟った日、大将に”働かせてほしい”そう伝えました。
こうして野菜と果物との共同生活は始まったのです―。プロローグ完。
本日はそんな野菜や果物との共同生活内で巡り合えた晩夏の桃:『白秋』の魅力をおみくじの木箱を3回転させるくらいの気概で御伝えいたしますね。
〇”白秋”と聞けば詩人という日本教育を覆した日
1番のおみくじの運勢も1という数字に相応しい『大吉』を見事に引き当てていた母ちゃん:トモコ。トモコはれいちゃんが幼き頃、よく子守唄を歌ってくれました。
『ゆりかごの~歌を~』というアレです。ねんねころりよ派の方、ゆりかご派のことはご存じないかもしれませんが、一応聞いてやってください。
白秋と聞けば、幼き頃かられいちゃんの入眠援助をしてくれた”北原白秋”を思い出す方が大半でしょう。
彼の代表作には『あめんぼあかいなあいうえお』や『あめあめふれふれかあさんが♪』なども入っているそうでして。
割と白秋と馴染み深かった衝撃事実を17年越しに知りました。日本人の幼少期の音読脳は白秋に支配されているのではなかろうか。
そんな白秋=詩人という日本古来から伝わる揺るぎない固定概念。しかし、そんな固定概念すら”桃”:白秋はぶち壊していったのです。
八百屋の小娘ゆえにこの夏だけで5種類は桃を食べました。浅間になつっこ、日川白鳳。どれも美味しかったです。しかし、白秋の右に出るものはいなかったのです。
との出会いを果たしたれいちゃんの奇跡の物語を本日は余すとこなくお伝えしますね。
〇桃栗3年待たずして食べた『白秋』の魅力
桃栗三年柿八年、石の上にも三年。日本人は忍耐がお好きなようです。
もちろんれいちゃんもたとえおみくじが小吉だろうと、凶だろうと。1年後のおみくじ再チャレンジに向けて位であればしっかり我慢することはできます。初詣から3日後には既におみくじのことなんて頭にないのですから。
しかし、白秋桃となると話は変わってきます。3年どころか目の前にあったら1秒も待てません。
桃はねっとりと甘い、そんな印象ですが白秋は違います。”夏の儚さ”それを表現するかのようにさっぱりとしています。”果物”と表現していますが、野菜としてお料理にも使えそうなほどすっきりした味わいです。
ネクターよりすっきりカルピス。青春ですね。青春は3年も待ってくれません。
〇運命的出会いを詩人:白秋の如く歌に。”桃ヲ想フ”
実は甘いバナナが大好きなんて口が裂けても言えないけれど、桃にそこまで甘みを求めないれいちゃん。今から吟じる歌は猿にもバナナにも内緒です。
小学校一年生の時に自由研究で川柳集を出しました。6歳の小娘にしてはなかなか珍しい自由研究でしょう。海に飴を落とした切なさを歌いました。
それ以来の吟詩ですのでかなり久しぶりです。”北原白秋の歌にケチをつけているだけじゃないか”と思った方もいるかもしれません。しかし、それでも。白秋桃を食べれば、カナリヤがれいちゃんに囁くのです。
母になった暁には”白秋の歌を~、れいちゃんが歌うよ~♪”とオリジナリティを加えていきたいものです。
本日の果物講義は以上です。起立・れいちゃん、着席。ありがとうございました~!
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