「2畳大学」に広がる無限の学び。
――たとえ2畳だとしても、学ぼうとする意志を持つ人が集まれば、そこは大学に成り得る
人生は物語。
どうも横山黎です。
作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。
今回は「「2畳大学」に広がる無限の学び。」というテーマで話していこうと思います。
🏨2畳大学の梅山さん
昨夜、シェアベース「migiwa」に「2畳大学」の梅山さんという方がいらっしゃいました。
「migiwa」は茨城県水戸市上水戸にある場所。私設図書館、コワーキングスペース、イベントスペースとしての機能を果たす地域に開かれた施設です。運営しているのは、板谷隼さん。僕が大学時代からお世話になっている方で、サッカーコーチ、ライター、シェアハウス管理人など、様々な顔を持つ人です。
そんな隼さんが6月にオープンしたのが、シェアベース「migiwa」。元々診療所だった物件を改装してつくられました。波に揺られて様々なものが漂い着く汀のように、人や物や情報が流れ着き、交わる場所にしたいという思いが込められています。
オープンしてから、子どもから大人まで多種多様な方々が訪れていますし、興味深いイベントが開かれてきました。歌集を読む会が開かれたり、流しそうめんパーティーが開かれたり。僕も参加したんですが、昨日の昼間には「migiwaクイズカップ」と称してクイズ大会が開かれました。
日々いろんな人が本を読みにきたり、誰かに会いにきたり、特に目的もなくふらっと立ち寄ったりする場所なんです。昨日の夜には、隼さんの知り合いが急遽訪れました。
2畳大学の梅山さんです。
🏨生徒が授業をつくる大学
「2畳大学」は大阪市中央区にあるキャンパスが2畳の大学です。2008年に誕生しました。学長と生徒で卓袱台を囲みながら授業をする学びの場です。
ホームページに記されている通り、先生が授業の内容を決めるわけではありません。生徒たちの「やりたい」や「知りたい」を集めてきて、集まったみんなでやってみるのが2畳大学の授業なのです。
隼さんがシェアベース「migiwa」で追求してみたい場のモデルが、2畳大学なんですよね。隼さんと出逢った頃から、僕はこの話を聴いていました。当時住み開いている場所がちょうど12畳だったから、「2畳大学」をもじって「12畳大学」をやろうとしていたくらい、隼さんの理想に近い場所であり、場であるのでしょう。
2畳大学の話を聞いてから、僕も興味深く思って、頭と心の片隅にその存在がずっとありました。1年以上の月日が流れ迎えた昨夜、突然2畳大学の人が来るよ、という隼さんからの連絡を受け、仕事が落ち着いてからmigiwaへの夜道を急いだのです。
🏨2畳に広がる無限の学び
僕は教育学部の学生だったので、教育には少なからず関心があって、なんだかんだ今も情熱を燻らせているんです。案の定といえば案の定なんですが、梅山さんの話を聞いて、2畳大学は僕の教育観にどんぴしゃの学校ということが分かりました。
元々、僕はずっと生徒が授業をする授業があってもいいよねという持論を持っていたんです。誰かに教えることで学びは定着するし、受け身ではなく能動的に動かないといけないから、半強制的に主体的になれます。
もちろん学校で習うような内容の授業を生徒自身がやるでもいいんだけれど、それだけじゃなくて、生徒自身が気になったこと、興味を持ったこと、好きなことをテーマにして授業をする授業があったら面白いだろうなと思っていたんですね。
#これは高校生くらいから思ってた
似たようなことを考えている人は世の中にはいるんだろうなと思いつつも、少なくとも僕の知る限りそういう学校や教室はなかったから、いつか自分でそんな場をつくってみたいなと思っていました。
ただ、ちゃんとありました。2畳大学。
ネーミングから洒落ていますよね。2畳という狭さ。それに相反する大学という広いイメージのある言葉。このふたつの組み合わせてで成り立っているんです。
もちろん、2畳の部屋でやる学びの場だからそういうネーミングになったわけですけど、たとえ2畳だとしても、学ぼうとする意志を持つ人が集まれば、そこは大学に成り得ることを暗に示しているようで、個人的にはめちゃくちゃ好きです。
主体的になるからこそ、真の学びを得ることができる。そのための環境が、2畳大学にはあると思っていて、狭き空間に無限の学びが広がっているんですよね。生憎、僕はまだ訪れたことがないので、今度大阪に行くときは立ち寄ろうと思います。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
20240909 横山黎
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