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タイミングを大切にする生き方。

――タイミングを重視することで、より熱を込めた作品作りができると考えるのです。


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「タイミングを大切にする生き方」というテーマで話していこうと思います。

📚20歳のタイミングに

最近、「タイミングって大切だなあ」と思う機会がいくつかあったので、今回はそんな話です。僕は普段作家として活動しているんですが、今何を書くべきなのか、次の本はどうしようか、その疑問と常に向き合っていて、そこで重要になってくる指針が「タイミング」だったりします。

それこそ去年出版した『Message』は、僕が20歳になった記念につくった物語。20歳の年に、20歳の話を書いたんです。そうして生まれた成人の日を舞台にしたヒューマンストーリーですが、実は前身となる物語がふたつあったんです。

ひとつは「恋愛心理学者の話」、もうひとつは「結婚式の話」です。どちらも捨てがたい案だったんですが、『Message』を「20歳の話」にしたのは、お察しの通り、そのとき僕が20歳だったからです。もし恋愛心理学に傾倒していたら「恋愛心理学者の話」になっていたし、パートナーと挙式する予定を間近に控えていたら「結婚式の話」になったんだと思います。

そんな風に、タイミングを重視することで、より熱を込めた作品作りができると考えるのです。

そんなこんなで次に僕が書こうとしているのは『君はマスクを取らない』という作品です。タイミング的にこれしかないなと思いました。


📚コロナ明けのタイミング

いくつか理由はあるんですが、一番大きいのはコロナ明けというタイミングです。

『君はマスクを取らない』は、コロナ禍を舞台にした青春純愛物語。もう少し正確にいうと、コロナ前からコロナ禍、さらにはコロナ禍明けまでを描くんです。

100年に1度のウイルスの猛威を経験したことは作家にとって得難い経験で、物語の題材として使いたくなります。コロナとは何だったのか、捉え直す良いきっかけだと思ったのです。

コロナが明けた今だからこそ伝えられるメッセージがある。書ける物語がある。このタイミングだからこそ熱量高く創作と向き合えるのです。


他にも理由があります。この前も記事にしましたが、今「小説×脱出ゲーム」に興味を持っていて、その物語のベースを『君はマスクを取らない』にしようという話が出たんです。

脱出ゲームとは、密室に閉じこめられたプレイヤーが部屋のなかにある謎を解き明かすことで部屋から脱出する体験型ゲームのこと。10年くらい前に人気が爆発したコンテンツです。

僕の友達(しゅんちゃん)に最近特にめちゃくちゃ脱出ゲームにはまっている人がいて、参加するだけじゃ収まらず自分で企画したいと言い出しました。
#最高

で、その運営に僕も一枚かむことになったのです。構成作家として、物語をつくる仕事を請け負いました。

昨日も夜な夜なしゅんちゃんと電話して、今後の見通しを共有しました。語り合うことでお互いに気付けることがあり、生産的な議論をすることができました。当初の予定より開催時期を遅くするし、ブランディングの方向性も変えることになったけど、「こっちの方が良い!」と思える道へ踏み出せそうです。

脱出ゲームを運営するのも、謎をつくるのも、物語がないと何も始まらないので、とりあえず即刻執筆に取り掛かろうと思います。

「『君はマスクを取らない』を舞台にした脱出ゲームが控えている」というタイミングも、次の作品をそれにしたいと思った理由のひとつです。


📚タイミングを大切にする生き方

「タイミングを大切にする生き方」は、何も作り手に限った話ではなくて、誰しもに有効的な姿勢だと思うのです。

寄せる波に乗る。波に乗ったことで、見たこともない場所に辿り着ける。きっと人生はその繰り返しで、波が来るタイミングで姿勢を構えておかないと目の前で好機を逃してしまう。人間関係も、仕事も、タイミングってめちゃくちゃ大事なんです。


『君はマスクを取らない』は、実は僕の元カノとのエピソードがベースになっていて、なんなら作り手として彼女に参加してもらっているんですよね。彼女との出会いを別れを通じて感じたこと、学んだことをメッセージにして、物語を展開していきます。

こんなことをするくらいですから、今でも仲が良くて、普通に話せる関係です。ただ、その関係に戻るまでには少し時間がかかりました。別れたあの日からお互いどんな距離感がいいのかを探っていたんだと思います。やがて人生の交差点で関係を新しくして、今に至るというわけです。

どんな関係も、一度結んだからにはいつまでも繋がっていたい。一度、解けたとしても、新しい結び目をつくりたい。僕はそんな風に思うんですよね。

いつ、どうやって、新しく結び直すのか。

それも、タイミング。

タイミングを大切にしようとしてきたからこそ、今、彼女とも関係を新しくできているし、次の創作に熱量高く向き合うことができているんだと思います。「ここだ!」と思ったら、素直に全力で波に乗る。その一歩を踏み出す勇気って大切だよねという話でした。最後まで読んでくださりありがとうございました。

20230618 横山黎



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