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「城」に泊まれるホテル

――城のなかに泊まれるだけではありません。松山空港や松山駅に到着すると武士の格好をしたスタッフがいるらしくて、そのスタッフが現地まで案内してくれるんです。また、城に着いたら火縄銃で歓迎されるみたいです(笑)


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。

今回は「城に泊まれるホテル」というテーマで話していこうと思います。



🏨10年以内に「城」を…

僕は木の家ゲストハウスという宿泊施設で仕事をしています。去年の2月、茨城水戸市上水戸にオープンしたんですが、想像以上に需要があることが分かり、オーナーの宮田さんは拡大化をはかりました。現在では8つの宿泊施設の運営をしています。

さらに、水戸以外の地方都市でも上手くいくのではないかという思いから、今では前橋と宇都宮への展開に向けて本格的に動いています。最近の宮田さんは毎週前橋や宇都宮へ飛び立って、物件探しや各種許可の申請に奔走しているんです。

昨日は前橋にいて、今は宇都宮にいるみたいです。今日の夜帰ってくる予定だったんですが、進捗が良好のようで、急遽明日前橋に戻ることになりました。こういうことが起きるのは、良い兆しですね。

宮田さん

水戸でも十分に経営は上手くいっているので、現状維持を続けていくこともできます。ただ、宮田さんはとにかくどでかいことをしたい人。水戸に留まっているような人ではないんです。

そんな宮田さんがこの前こんな夢をこぼしました。

「10年内の目標『城を買う』」


🏨「城」に泊まれるホテル

きっかけはXの投稿でした。宮田さんが「ヤフオクで1億4500万円で出品されたけど売れ残っているホテル」の投稿を見つけてきたんです。そのホテルとは、愛媛にあるホテルで天守閣があります。そう、城なんです。

1980年頃に開業した、いってしまえばラブホテルで、一泊50万円のデラックスルームもあったそうです。ただ、県税滞納により2003年に県庁に差し押さえられちゃって閉業したっぽいんですね。その後、2009年にヤフオクで1億4500万円で出品されたけれど、売れなくて今もまだ残っているということです。

これを受け、宮田さんはいつか城を買って、そこでゲストハウスかホテルか分からないけど宿泊事業を展開していきたいよねという話をしていました。この情報はLINEで送られてきたんですけれど、僕はすぐに反応して、「めっちゃやりたい」と同じ夢をこぼしました。

後で詳述するけど、「城」って最強じゃないですか(笑)

だから、すごく興味を持ったんです。その興味が高じてとりあえず今のこの感情や興奮を残しておきたいなと思い、こうしてnoteの記事を書いているわけです。


いろいろ調べてみたところ、実は既に「城に泊まれるホテル」があることが判明しました。これまた愛媛にあるんですが、「大洲城キャッスルステイ」という宿泊施設です。城を宿泊施設として、一日一組限定で貸切で提供しているんです。

城のなかに泊まれるだけではありません。松山空港や松山駅に到着すると武士の格好をしたスタッフがいるらしくて、そのスタッフが現地まで案内してくれるんです。また、城に着いたら火縄銃で歓迎されるみたいです(笑)

一人一泊66万円するそうですが、それに見合った非日常的な体験を楽しむことができるとのこと。売り上げの一部は、重要文化財の維持や管理、無形文化遺産の継承に回されるそうで、伝統の保護にも貢献しているんです。

HP眺めるだけでも面白いので、是非、のぞいてみてください。

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🏨「城」は圧倒的コンテンツ

僕が「城」って最強じゃないですか、と言ったのは、圧倒的コンテンツだと思うからです。

付加価値をどうつくるかが話題の昨今、「城」にはそれがありすぎるんです。「城」は日常的な建物ではないから非日常性が高い。日本史の教科書で必ず一度は目にするだろうから広く認知はされているけれど、実際に身近にあるわけではありません。だから、旅の目的として城に行くことが主流になっています。それだけ、非日常性が高く、同時に付加価値が高いといえるのではないでしょうか。

また、非日常性なら普通のホテルでも堪能できるけれど、「城」には歴史があります。歴史とはどれだけ時間がかけられてきたかによって価値が変わるので、「城」の価値はすごく高いといえます。お寺や大仏に人が集まるのも同じ理由だと考えます。日本の昔からある歴史を現代で味わうのは、日本だからこその体験なんです。

あと、とにかく巨大。インパクトがある。どうしても見上げる体勢になってしまうし、実際に目に飛び込んできたときの衝撃は確か。「でかい」は、それだけで大きな魅力だと思うので、「城」は無条件に魅力を兼ね備えているといえます。

付け加えるなら、「体験」を追求できるのも魅力のひとつかもしれません。今回紹介した「大洲城キャッスルステイ」のように、「武士が迎えにくる」とか「火縄銃で歓迎される」とか、「城」だからこその体験を用意することができるんですよね。

遠い将来にはなりますが、僕が早く作家として売れて、「城」を舞台のミステリーを書いて、聖地巡礼のような意味合いで「城のゲストハウス」を訪れる人をたくさんつくれたらいいな。

そこで、非日常的な宿泊体験を提供して、館内で謎解きもできたりして、他にも「城」ならではの体験コンテンツをつくったりして……。

「10年以内に城を買う」

半分冗談のような気もしますが、誰かから笑われるような大きな夢だとしても、ちゃんと僕や他のスタッフに伝えてくれる宮田さんにはずっとついていきたいし、とりあえず木の家ゲストハウスをもっと大きくしていきたいなと身が引き締まる思いです。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20240717 横山黎



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