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本の場づくりを続けたい理由。

ーービブリオバトルや「FAVORITE!!」など、本の場がきっかけとなってたくさんの縁が今にも繋がっていることを、とても尊く感じることができたんですよね。


人生は物語。
どうも横山黎です。

作家として本を書いたり、木の家ゲストハウスのマネージャーをしたり、「Dream Dream Dream」という番組でラジオパーソナリティーとして活動したりしています。

今回は「本の場づくりを続けたい理由。」というテーマで話していこうと思います。

昨日、全国大学ビブリオバトルの県大会がありました。開催されたのは水戸駅近くにある県立図書館です。

ずっと前から僕の記事を読んでくれた方ならご存知かもしれませんが、一年前のこの季節、僕はビブリオバトルに夢中になっていて、全国制覇の夢を叶えるべく日々発信と活動をしていました。

ビブリオ向きの本を探して読んだり、発表の練習をするのは然ることながら、読書会に参加したり、自分で「FAVORITE!!」という本のイベントを立ち上げたりしました。

善戦はしたものの、結果、全国大会準決勝敗退。7年追いかけた夢に読点を打つことになりました。ただ、僕はそこまで悔しがることはなくて、というのも、本の発信や活動を通して、たくさんの出逢いに恵まれたからです。

県大会優勝したとき

ビブリオバトルのキャッチコピーは「人を通して本を知る。本を通して人を知る。」というものです。バトラーが本を紹介することで、その紹介を聴いた人はその本と出逢えます。そしてその本の紹介を経て、その人の人柄、価値観や嗜好を知ることにつながるのです。

ただ、個人的には人を通して本を知ることはできてるけど、本を通して人を知ることはできているのか、疑念を抱くようになりました。

バトラーが本の紹介をする時間が長いからです。質疑応答の時間はあるけれども、その時間は短いし、人を知るには限度があります。また、他のバトラーとの交流する時間は設計されていないので、イベント外で交流を図るしか「本を通して人を知る」を実現できないのです。

そこで、僕は自分でそのキャッチコピーを実現しようと始めてのが、さっきも触れましたが、「FAVORITE!!」という本のイベントでした。

5分間で本を紹介し、10分くらいかけて対話する時間をつくる。それを繰り返して、その間には自由に交流する時間を設ける。そのようなタイムスケジュールで回すイベントです。

5分間で本を紹介する点など、ビブリオバトルに通じるものはありますが、競技性よりも交流性に重きを置いたイベント設計をしました。結果的に、スピーカーもリスナーもその場にいた人みんなが交流する本の場をつくることができました。

本を通して人を知る、をちゃんと実現するなら、ビブリオバトルよりも「FAVORITE!!」だと信じることができました。

これからも本にまつわる活動はしていきたいと思っているし、いつかは自分も本のある空間をつくりたいと考えています。

その根底には、「人を通して本を知る。本を通して人を知る。」を叶えたい欲があるんだと思います。本は交流のきっかけをつくり、その人との関係を深めるための道具です。つながりをつくるにはもってこいのアイテムなのです。

それを気付かせてくれたのが、昨日のビブリオバトルのなかでした。

もちろんバトラーたちの本の戦の様子も見応えがあって良かったんだけど、本をきっかけに交流が生まれた時間こそが印象的だったんです。

先月開催された大学大会も見にいったんですが、そのときバトラーとして出場して惜しくも敗れてしまった大学生のひとりが、大会終わり僕がビブリオバトラーであることを知り、「ビブリオバトル強くなりたいです」と伝えてくれました。「んじゃ今度県大会一緒に観にいこうか」と約束を交わしたんですが、その彼と一緒に県大会を観にいったこともそう。

県大会に出場したバトラーのひとりである林くんは去年僕もしのぎを削った同士で、ビブリオバトルを期に仲良くなった人です。その後、直近の「FAVORITE!!」にも参加してくれました。

彼を応援しにきた大学院生の人が話しかけにしてくれたんですが、彼女は僕が2年前にしのぎを削ったビブリオバトラーでした。覚えてくれていて、素直に嬉しかったです。林くんと彼女は今度大学でビブリオバトルのイベントを開催するとのことなので、せっかくだから参加しにいってこようと思います。

さらに、県大会の主催は、ブックエースという本屋さんなんですが、そこの社長が、僕のことを覚えてくださっていて、見つけるやいなや話しかけてくれたんです。短い時間ではありましたが、最近の話とか、ビブリオバトルの話ができて、そして何より覚えてくれていて、嬉しかったな。

そんな風に、ビブリオバトルや「FAVORITE!!」など、本の場がきっかけとなってたくさんの縁が今にも繋がっていることを、とても尊く感じることができたんですよね。

だからこそ、これからも本の場づくりを追求していきたいし、いつか本の場所をつくりたいと切に願うのです。そんなことを再認識したビブリオバトル県大会でした。最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

20241111 横山黎

※本の場づくりを追求した1年をまとめた動画↓






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