#337:鼻水はどこからくるの?
風邪をひきやすくなるこの時期・・かんでもかんでもとめどもなく出てくる鼻水は一体どこに溜まっていて、どこからくるのでしょうか?また鼻をかみきってしまうことは可能なのでしょうか?
まず、どこから来るのか?
鼻の中は鼻粘膜で覆われていて、そこには『鼻腺(びせん)』と『漿液線(しょうえきせん)』という二種類の器官がたくさん分布していて、さらにその周囲には毛細血管が網の目状に張り巡らせられています。この鼻腺と漿液腺の二つは、花粉症の時期などに関係なくいつも微量の分泌液を出していて(鼻から吸った空気に適度な湿り気を与えたりするため)、いわゆるこれが『鼻水』の正体で、鼻水はここから出ています。
さて、花粉症や風邪などで炎症や異常が起きて、鼻粘膜に刺激を受けると、異物の侵入を阻止するために、この二つの器官がフル稼働で大量に鼻水を分泌するのですが、その際には先の網の目状に張り巡らされた毛細血管も同じくフル稼働で鼻水の原料を供給します。
つまり、鼻水はどこかに溜まっている・・のではなく、『いつもできたてホヤホヤ』状態であり、さらに鼻粘膜の異常が絶たれるまで『毛細血管からの原料供給→鼻腺・漿液腺から分泌』のメカニズムが止まることはなく、つまり鼻をかみきるというのは不可能なことなのです。
薬などを服用して症状の元を絶つようにしましょう。
古賀 直樹
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