#423:チクッ! 痛い時 痛くない時?
鍼灸治療でハリを刺す時・・チクッ!っと痛い時と全く痛くない時がありますが、これはどうしてなのでしょう?
一般にヒトの皮膚には、受けた感覚の刺激を感じる「知覚点」というものがあり、その種類は、圧迫による『圧点』や、温かい・冷たい・・を感じる『温点』や『寒冷点』。そして痛みを感じる『痛点』などがあり、その数もそれぞれ違います。
例えば寒冷点などは1平方センチ辺り6~23個、温点は0~3個ですが、その中でも痛みを感じる痛点はダントツで200~300もあり、さらに体の場所によっても数は異なり、お尻よりも手足の末端の方が多く、このため指先や足先は痛みに敏感なのです。
ところで、鍼灸のハリの他に、同じく注射も体に刺す訳ですが、ハリの方は痛いときと全く痛くない時もあり、痛さにおいては注射の方が圧倒的に痛みを感じることが多いですよね。
これは、だいたい解ると思いますが、双方の太さの差です。
一般的によく使う鍼灸のハリの太さは直径0・2ミリ前後(美容鍼灸用のハリは直径0・16ミリ前後)。一方一般的によく使う静脈注射の太さは0・7ミリ前後で3倍以上の太さ。
この太さで、1平方センチの中に200個以上もある痛みセンサーの間をかい潜るのは物理的にムリな話しなのです。
その点、注射針より細い鍼灸のハリは何とかその痛みセンサーに当たらず、かい潜る可能性が高いので、痛くない時が多いのですが、これも絶対的ではなく、やっぱり痛い時もあるのが現状です。(鍼灸師の腕の差という説もありますが。)
中野坂上治療院
古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?