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#13:海の水・・・なぜ飲んだらダメなの?

311で何日も漂流して助かった人がいました。「船の故障で一週間もの間、洋上をさまよって奇蹟の生還」等のニュースを目にすることがたまにありますね。こんな時に、ノドが渇いたからといって、まわりの海水を飲むと死んでしまうとよくいわれますが、これは、何故なのでしょうか?

海水の塩分濃度は、わずか3.5%で、あとは普通の淡水です。しかしこの濃度、一見少ないようにみえますが、しょう油の0.15%と比べてみても実は大変な濃度なのです。
汗を舐めてみると塩辛いですね。それからもわかるように、人間の汗や体液にも当然塩分は含まれています。その中でも最も塩分が高いのは尿ですが、それでも濃度は2.2%程度で、とても海水のそれにはかないません。いうまでもなく、この尿は腎臓でろ過されて体外に排泄されたものです。

海水を飲むと、それを排泄するために腎臓はフル稼働して尿を排泄し続けなければなりません。しかし、その腎臓自体が分解できる限界が2.2%なのですから、海水を飲めば飲む程、体の水分ばかりが奪われて、分解できなかった塩分だけが残ります。更にノドが渇いて・・・の悪循環が繰り返されるのです。最終的には、腎機能やその他の器官が壊れて脱水症状をおこして死んでしまうのです。やはり海水を直接飲むことはムリなのです。

中野坂上治療院
古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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