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【超私的】胸焼け恋愛小説5選


人生における恋愛の優先度が著しく低い筆者であるが、恋愛小説はそれなりに嗜む。
ほどよくギャグが織り交ぜられたラブコメも好きだけど、どちらかと言えばビターで切ない物語の方が好み。ハッピーエンドへのこだわりはあまりない。

だがしかし。そんな筆者もでろでろに甘いものを摂取したい時がある

駅でおじさんにぶつかられた日。
仕事でミスをしてしまった日。
買っておいた野菜がダメになっていた日……。

嫌なことがあったら、糖分を摂取するに限るのである。
糖分。すなわち、胸焼けするほど甘い甘い恋愛小説である。


と、いうことで。
今日は私の本棚にいる激甘恋愛小説たちを紹介しよう。


1.別冊 図書館戦争Ⅰ/有川 浩

晴れて彼氏彼女の関係となった堂上と郁。しかし、その不器用さと経験値の低さが邪魔をして、キスから先になかなか進めない。あぁ、純情培養純情乙女・茨城県産26歳、図書隊員笠原郁の迷える恋はどこへ行く――!?

文庫版裏表紙あらすじより

映画にもアニメにもなった有名作品の番外編。開始6ページからの主人公・郁が堂上教官のためにリンゴを剥くシーン(で、郁が指ケガしてそのケガした指を教官が思わず咥えて止血するところ)で私はもう昇天である。ありがとうございました。

何を隠そう私は堂上教官ガチ恋勢である。鬼教官がデレる瞬間ってなんでこんなにキュンとするのだろう。私も教官にしごかれたい人生だった。こってり絞られた後に頭ぽんぽんされたい人生だった。
郁のことが大好きな教官のことが大好きなので、郁から教官を奪うようなことはしないが、少しでも教官に近づきたくて私は学生時代に司書資格を取得した。


2.ケーキ王子の名推理スペシャリテ/七月隆文

バカがつくほどケーキが大好きな女子高生・未羽みう。失恋のかなしみを癒すため訪れた自由が丘のケーキ屋で、パティシエ修行をしている学校一のイケメン王子、颯人はやとに遭遇。これは早くも新しい恋の予感?

裏表紙あらすじより

颯人くんが高校生とは思えないイケメンムーブすぎて本当にダメです(誉め言葉)。営業スマイルと素のギャップがエグいのももはや魅力でしかない。というか、学校一のイケメンが自分にだけ素を見せてくれるなんてどんな夢??こんなんみんな好きだろ。(こういう時つい主語がデカくなるのがオタクのそれである。)

シリーズを通して、夢に向かって真っすぐな颯人くんの姿に刺激を受けて成長する未羽ちゃんと、好きなことに全力な未羽ちゃんに惹かれていって角がとれていく颯人くん。互いに影響を与え合って変化していく姿があまりにも尊い。

こんな甘いのがシリーズ7作もある。7作だ。7作も読めるなんて、七月先生は神なのか……?ありがとうございます。


3.ニセモノだけど恋だった/齋藤ゆうこ

かつて期待の新人俳優だったカオルは夢を諦め、レンタル彼氏として働いている。「いいお客」だと思っていたエイコの目的はカオルとのデートではなかったようで……。夢と現実を描く、切ない青春恋愛。

裏表紙あらすじより

あらすじに「切ない」って書いてあるし、ほろ苦系かなぁと読み進めていたところで、ふいにカオルが超絶イケメン彼氏ムーブをかましてくるので油断ならない。
でもカオルはレンタル彼氏なのでね……。マジになってはいけないのは分かるのだが、大変有能なレンタル彼氏なため、これはもうガチ恋待ったなしなわけ。いや本当に好きになっちゃうから……好きになっちゃうから……!

ラスト本当に切なくて泣いた。
続編を切に願う気持ちと、この切ないラストが美しいんだよな~という気持ちで揺れに揺れる。



4.月魚/三浦しをん

古書店『無窮堂』の若き当主、真志喜とその友人で同じ業界に身を置く瀬名垣。幼い2人は兄弟のように育った。しかし、ある夏の午後に起きた事件によって、2人の関係は大きく変っていき……。

裏表紙あらすじより

他とはちょっと毛色が違うのだけれど(というかこれはもはや恋愛小説というジャンルではないのだけど)、真志喜と瀬名垣の関係性が好きすぎるのでここで取り上げておきたい。というか、瀬名垣が本当に好き
普段チャラチャラしてるのに、大事な友人(あるいはそれ以上に思っている)真志喜のためなら自分が傷つく方を躊躇なく選べるところとか、真志喜が取り乱している時に何も言わず受け止めてくれるところとか。そんなん好きになるしかありませんけど???こんな幼馴染がいたら、男も女も関係なく惚れてしまいますけど???

あと真志喜も真志喜で、普段クールなのに瀬名垣のこととなると冷静でいられなくなっちゃうところが本当にもうお前……ッ!ってなる。


5.ヘタレな俺はウブなアラサー美女を落としたい/兎山もなか

念願のバーをオープンさせ、経営も順調なアラサーバーテンダーの絹。ある日の明け方、お店の前でつぶれていたパリピな大学生・純一を介抱したのをきっかけに彼はお店で働くことに。恋愛経験を偽り、恋の駆け引きをするウブなふたりのカクテルより甘い恋愛ストーリー。

裏表紙あらすじより

劇薬である。

この本を購入した時、私は本当に疲れていたのだ。疲れた頭でもサクッと読める本はないかな……と書店に立ち寄った際に、たまたまこのカワイイ表紙が目に入ってしまったのだ。

純一くんが本当に可愛くて仕方がない。一生懸命になれる男はカッコイイのだ。好きな女のために頑張る姿はカワイイのだ。帯には「猛キュン」と書いてあったのだけど、その文言に偽りなしである。絹さんと一緒になって終始悶えた。絹さんの心理描写にいちいち「分かる!!!!!」と赤べこのようにうなづいてしまう。
糖分過多で何度本を閉じたことか。カクテルどころかチョコよりも甘い糖分が五臓六腑に染み渡る。



以上、胸焼けするほど甘くて尊い恋愛小説5選でした。

お酒飲みながら劇薬読んで、でろっでろに甘やかされる、そんな華金があってもいいじゃない。今日は仕事終わりに甘いお酒買って帰ります。




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こじらせアラサーOLリィ
最後までお読みいただきありがとうございました!「面白ぇ女」と思っていただけたらスキ❤️やコメント、シェアのほど、よろしくお願いします。チップは私の執筆のおとも・マウントレーニア カフェラッテにさせていただきます!🙇‍♀️

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