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朝ドラ「エール」で音の放った言葉「どうして女ばっかり!」は現代女性の本音でもある。

朝ドラ「エール」を週末にまとめ視聴しています。今週は泣けましたね。(あ、まだ観てない方はスルーしてください!<(_ _)>)

オペラ椿姫の主役を見事射止め、公演に向け必死で努力するヒロイン、音。だけど妊娠が分かり、オペラ公演か?それとも出産か?二者択一を迫られる。

約100年前のお話しだけど、今の日本もあんまり変わっていないな、と感じました。音の妊娠が分かると、「子どもに何かあったら大変。」「主役は代えた方がいいんじゃない?」と、周りの共演者から、露骨なマタニティハラスメント(マタハラ)が起こる。

今だってそう。女性が出産したい時期と仕事を頑張りたい時期は重なってしまうから、二者択一を迫られて退職したり、出産を先延ばしして高齢出産になってしまったり。音が布団を被りながら叫んだ言葉、「どうして女ばっかり!」「裕一さんが代わりに産んでよ!」は、現代を生きる女性の本音でもあります。

ドラマでは、作曲家である夫の裕一が、「その夢を僕に預けてくんないか?君の夢は僕の夢でもある。その代わり、君にもいつか僕の夢をかなえてほしい。何一つ諦める必要はない。そのために僕がいるんだから。」と説得して丸く収まるのだけれど、私は思いました。セリフ中の「僕」が「社会」に代わればもっといいと。

その夢を社会に預けてくれませんか?チャンスは1回だけではない。何度も作ります。何一つ諦める必要はない。そのために社会があるんだから、と。

音は音楽の師である双浦環にこう言いました。「夢も子どもも、夫婦二人で育てていきます。彼がいてくれたからこそ、選べた道です。」でもそれでいいのかな?例え誰と結婚しても、もっと言えば結婚しなくても、女性はいろいろな道を選べていい。(もちろん、子どもを産まない自由も含めて。)

前述した音の言葉を聞いた環の表情が忘れられません。ひょっとしたら、環は音楽のために子どもを諦めざるを得なかったのかもしれない。(実際、モデルとなったオペラ歌手三浦環には、子どもはいなかったようです。)

昨日、日本の出生率が4年連続で低下し、1.36になったという報道がありました。一人で頑張らなくていい社会へ。そして、夫婦だけで頑張らなくていい社会へ。もしそれが実現すれば、日本の出生率は自ずと伸びると思う。

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