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#5 東京での新しい暮らし

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初めての一人暮らしに追われる日々が始まりました。


一人暮らしはとにかくお金がかかる

部屋を探して敷金礼金、数か月分の前家賃
これだけで数十万が消え、最低限の電化製品
生活用品を揃えたら所持金が3分の2に程度になってしまった。
平日はOL、土日祝は撮影所で役者として休みなく働いていたので
半年は遊んで暮らそう、と決めていたのに140万程度じゃ厳しい。
と思いつつも、せっかくの東京、文化の集まる街。
たっぷりと小劇場演劇を観劇しまくろう!

下北・新宿あたりの小劇場を中心に気になった上演中の劇団の公演を観て回った。気に入った劇団があったら入団するつもりだった。

そんなに簡単に劇団は見つからない?

当時は小劇場ブームの過渡期
劇団員募集のシステム的なものが出来始め
募集に関しても怪しいものが頻発していた時かと思う。
小劇場から大きくなった劇団はどこも高額な研究生制度を作っていた。
数年、研究生としてレッスンするという名目でレッスン代を支払い
在籍させてもらい、運が良ければ劇団員になれる。
(この研究生からのレッスン代が、劇団を維持する資金となっていた所もあったようだ。)

相変わらず傲慢な思考

ここで、お金を払ってレッスンを受け研究生になって劇団に入り
劇団員になれるならそのコースで行けばいい
と、今の私ならアドバイスするだろうが
何せ、神童だと思っていた&アクタースクールで勉強したのち
事務所に所属し、すでに対価を得たプロであった経験値がある。
演劇学校に入って下手な人とお遊戯するのは避けたい。
など、相変わらず人を見下した思考の私が考えていたのは
どれだけ早くのし上がれるか?だった。

すぐに舞台・本番で使ってもらえるところが見つからない

何か所かの新進の小劇場から老舗の劇団まで観て回っていた。
自信過剰だった私は、自身が即戦力だと思っていたため
小さい劇団でもいいからすぐに使ってくれるところがいいだろうと思っていた。だが、折込みチラシを何枚めくっても、いくら眺めても
自分の条件に合いそうな募集をしている劇団は見つからない。
探しているのは即戦力募集、すぐに看板にしてもらえそうな劇団だ。

早く拠点の劇団を決めて生活のリズムを掴まないと
切り崩している貯金も心配になってきていた。

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