ユーザーへ情報が届きやすい!投稿だけでなく広告配信もできるFacebookの活用方法とは?
Facebookは世界で最も多いアクティブユーザー数を誇るSNS。その数、29億8900万人(2023年4月時点)。日本においても2600万人以上に利用されており、国内での認知率は8割を超えています。プライベートとしての利用だけでなく、実名性であることからビジネスシーンで使われることも多く、取引先への名刺がわりやメッセージ機能を連絡ツールとして活用している方も少なくありません。
FacebookはビジネスSNSとして、個人だけでなく多くの企業がアカウントを開設しています。今回の記事では、企業がどのようにFacebookを活用しているのか。また具体的な事例を通じて、採用への効果的な活用法を探っていきます。
なぜ多くの企業がFacebookを利用しているのか
Facebookは企業が自社の情報を発信し、潜在的な顧客や求職者、一般ユーザー、業界関係者などに対して、情報を提供するのに適したプラットフォームです。実名登録が基本のFacebookは、他のSNSに比べて“情報の信頼性“が高いことが強み。そのため、企業情報収集のために利用している就活生や求職者も多く、多くの企業がアカウントを開設しています。まずはFacebookが持つ2つの特徴をご紹介します。
情報ハブとして活用できる
企業の理念、ビジョン、製品やサービスに関する情報といった企業情報を投稿することで「ブランドイメージの構築」を行うことが可能。また採用イベントの告知や社員インタビュー、働く環境の紹介を発信することで「採用広報」の場としても機能します。いずれか一方の情報を発信していることもあれば、複合的に使っている企業もあるなど発信する情報はさまざま。
重要なのは継続的な運用が必要であること。投稿してすぐに効果の出る、TwitterやInstagramなどとは違い、情報をストックしていくことが重要です。継続的な発信によりフォロワーが増えてくると、「信用の証になる」「人的資本の素になる」といったメリットを得られるようになります。情報をストックしていくことで、Facebookは自社の情報ハブとして機能し、幅広いユーザーにリーチするコンテンツへと成長していきます。
エンゲージメントを高めることができる
Facebookには「エッジランク」と呼ばれる独自のアルコリズムによって、コンテンツの表示順位を決定する仕組みがあります。エッジランクは、ユーザーごとに合わせてカスタマイズされており、ユーザーがより関心のあるコンテンツに出会えるようになっています。これにより、ユーザーエクスペリエンスの向上と、より適切なコンテンツの表示が実現されているのです。
Facebookでのエンゲージメントを上げるには、このエッジランクの仕組みを理解した上で、コンテンツを投稿することが重要。届けたいターゲットに合わせて、興味を引く写真や動画、インフォグラフィックなど、視覚的に魅力的で情報価値の高いコンテンツを投稿することが大切です。また、ユーザーから”いいね”や”シェア”といったアクションをもらえるように、業界の最新情報やトレンドに応じたコンテンツを作成することも、エンゲージメントの向上につながります。
【事例紹介】効果的な投稿内容とは?
Facebookの特徴についてご紹介してきましたが、気になるのはどういった投稿がユーザーの関心を集めるのかというところでしょう。今回の記事では、採用広報を目的として活用した場合の効果的なコンテンツテーマを事例とともに解説します。
1. 自社の魅力を伝える投稿
求職者に興味を持ってもらうためには、さまざまな角度から自社の魅力を伝えることが重要です。ミッションやビジョン、会社の取り組み、社風、福利厚生などを投稿することで、企業の魅力を積極的にアピールすることができます。
■ ヤンマー
SDGsへの意識が高まる中、求職者も企業の取り組みに関心を寄せています。
自社が力をいれている活動を、ターゲットにどう伝えるかはとても重要。ヤンマーでは、地域のこども園とタッグを組んで実施した「こどもやさいプロジェクト」の様子を、Facebookで紹介しています。また、ジェンダーやダイバーシティについて考えるイベントの模様を担当者のインタビューとともに紹介。社員の声を掲載することで、社内の雰囲気や文化まで垣間見られる好事例です。
■ ヌーラボ
プロジェクト管理ツール「Backlog」が、広く普及しているヌーラボ。Facebookでは、経済産業省をはじめとする大手企業への導入実績を紹介するほか、社員の働き方に関するコンテンツや「#ヌーラボになりませんか」と題した社員インタビューなども多く投稿されています。
たとえば、同社代表が執筆したチームビルディングについての書籍、『会社は「仲良しクラブ」でいい』を紹介した投稿は、間接的にヌーラボの職場の魅力が伝わってくる内容。他にも、社員がリゾート地からテレワークで働く研修制度「ヌーラボリゾートワーク」の様子を投稿するなど、様々な角度から自社の魅力がアピールされています。
2. 社員紹介の投稿
どんな先輩社員が働いているのか、実際に働いている社員を紹介することで、求職者に社内の雰囲気や社風を伝えることができます。また、社員紹介を通じて、自社に興味を持つ人材との接点をつくることができます。
■ JALスカイ
JALスカイでは、採用に特化したFacebookページにて情報を発信。コンセプトは「会社と社員をより身近に感じて、理解していただくこと」。その中で多く投稿されているのが、様々な部署で活躍している先輩社員のインタビュー記事です。記事は質問形式でフォーマット化されているため、読みやすいのが特徴。社員の生の声を届けることで、よりリアルに仕事のやりがいや職場の雰囲気が伝わってきます。インタビュー記事を通じて、キャリアパスや研修内容、福利厚生制度などが具体的にわかることも魅力でしょう。
3. 求人情報の投稿
Facebookを活用した求人情報の投稿は、採用活動において重要な投稿の一つです。求人情報を投稿することで、自社の求人に興味を持った求職者が応募してくれる可能性が高まります。
■ 北欧、暮らしの道具店
北欧雑貨のオンラインショップを運営する同社。公式Facebookには、商品情報に関する記事をメインに、ライフスタイルを提案する読み物や動画などが投稿されています。コアなファンが多い同社は、Facebookのフォロワーも多数。興味ある記事が並ぶ中に「求人情報」を挟むことで、「ファンから社員になりませんか?」というメッセージが伝えることができます。これは、求める人材とファンであるフォロワーのペルソナがほぼ一致するからでしょう。ちなみに、2024年の新卒採用募集の採用説明会予約受付や、キャリア採用のエンジニア募集などもFacebook上で行っています。
■ 京セラ
京セラのFacebookページは、製品・サービスの紹介をはじめ、TV番組などメディア出演の告知やイベント情報など、主にエンドユーザー向けの広報SNSとして使われています。その中で、2023年3月2日に投稿されたのが、「2024年度新卒採用のエントリー開始告知」。多くのフォロワーに広く知らせることで、情報の拡散につなげています。カバー画像には、『できるわけない。は、超えられる』という新卒採用向けホームページのトップ画面を使用。冒頭と最後にURLを記載し、サイトへと誘導しています。
4. 社内の取り組みを紹介する投稿
社内で実施した取り組みを公開することで、社風の魅力や文化をアピールすることができます。また、その取り組みが求職者にとって興味深いものであれば、より興味を持ってもらうきっかけにもなるでしょう。
■ 積水ハウス
阪神阪急ホールディングス・東急グループがSDGs達成に向けたメッセージを発信する特別企画列車「SDGsトレイン」に、自社の取り組みを紹介するポスターを掲示した積水ハウス。Facebookにポスター画像を投稿することで、SDGsトレインに乗っていない人にも情報を届けることができます。Facebookでは3回シリーズで紹介されており、『男性社員の育児休暇取得推進』『住まいの庭から地域の生態系を育む』『道の駅から始まる地方創生』がテーマ。直接採用に関する投稿ではありませんが、就活生・求職者や転職潜在層にプラスの企業イメージをもってもらう好事例といえます。
■ スープストックトーキョー
採用マーケティングにおいて、退職者と良好な関係性を構築する「アルムナイ施策」が注目されています。スープストックトーキョーが取り組んでいるのが“バーチャル社員制度”。新商品試食会などのイベントを通じて退職者と繋がることで、アルムナイネットワークを確立しているのです。同社では、その良好な関係性をFacebookでも発信。イベントの模様や、アルムナイに対する考え方などを丁寧に伝えています。フォロワーの好感度アップにつながるほか、在籍社員のエンゲージメント向上も期待できそうです。
投稿するだけじゃない!採用に活用するメリットは?
エッジランクによって、興味関心を持ったユーザーへ投稿が届く仕組みがあるのは前述した通り。実は投稿だけではなく広告配信においても、高い精度でターゲティングできることがFacebookの大きなメリットとなっています。広告配信についてさらに詳しくご紹介していきます。
特定の候補者へのアプローチが可能
Facebook広告の最大の特徴は、性別や年齢、居住地域、職業、趣味などの属性に合わせて、ターゲット設定が細かくできることです。このため、自社の求人広告を、より正確に目的の求職者層に届けることができます。
費用対効果が高い
Google AdWordsやYahoo!プロモーション広告などの検索連動型広告に比べて、広告配信費用が比較的安価です。さらに、ターゲット設定により広告効果を高めることができるため、費用対効果が高いと言えます。
リアルタイムでの効果測定が可能
Facebook広告は、リアルタイムで広告のクリック数や応募数などの効果を測定することが可能です。これにより、広告配信後にすぐに効果を確認し、改善することができます。
【 活用例 】パナソニックグループ採用
また、Facebookには、セミナーや展示会などのイベントを告知して集客できる「イベント機能」があり、Facebook上にイベントページを作成することができます。イベント作成から告知、管理、アーカイブまで一貫して行えるのは、企業の担当者の負担を減らすことも可能です。
作成・告知が簡単にできる
イベントページは、イベントの日時や詳細を入力するだけの簡単な操作で作成可能。フォロワーに対して自動的に通知が送ることもできるため、イベント参加者のリストを作る手間もかかりません。忙しくて時間が取れない、SNSをあまり使ったことがないという担当者でも、簡単にイベント告知をすることができます。
参加予定者の管理が簡単にできる
イベントページには、フォロワーがイベントへの参加を予約できる機能があります。これにより、主催者は参加者数を把握し、必要な準備を行うことができます。開催直前に参加予定者に対してリマインダーを送ることも可能です。また、急遽イベントの予定が変わってしまった場合も、まとめて連絡を取ることが可能。イベント開催へ向け、スムーズなやりとりができることも魅力です。
コンテンツのアーカイブを活用
採用説明会の動画やスライドをイベントページにアップロードすることで、参加できなかった人たちもコンテンツを確認することができます。主催者としても、過去の成功事例やフィードバックを参考に今後のイベントの改善や計画に役立てることができます。
【 活用例 】ヤドカリ
【 活用例 】フィッシャーマンジャパン
まとめ
世界No.1のアクティブユーザー数を誇るFacebookは、採用マーケティングのツールとして、おすすめのSNSです。実名登録が基本のFacebookは、他のSNSに比べて“情報の信頼性“が高いことが強み。ターゲット設定も細かくできるため、経歴やスキル、居住地など「求める層」に的確に情報を届けることが可能です。
利用するにあたり大切なことは、投稿するコンテンツにこだわること。今回紹介した事例では、単に採用情報を発信するのではなく、社員紹介や社内の取り組み、イベントの模様をアップするなど、「社内の雰囲気や企業文化が伝わる内容」が様々な手法で盛り込まれています。Facebookを通じて自社の魅力を発信することで、理念や文化にマッチした“欲しい人材”との距離を縮めることができるでしょう。
TAMではFacebookの運用や広告配信代行も行っています!これからFacebookを開設する方も、すでに運用しているアカウントの改善をしたい方もお気軽にご相談ください。
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