キュアだけではなく、ケア
こんにちは!企画情報の原口です。
リカバリーには企業理念である「もう一人のあたたかい家族」のもとに3つの価値観が存在します。
・利用者目線のサービスを追求
・主体的に社会課題への挑戦
・自発的な相互扶助の推進
この3つの価値観は在宅医療に従事する上で必要不可欠な視点かと思います。
その中でも人によってとらえ方が様々なので、なかなか答えを見つけられないのが「利用者目線のサービスの追求」ではないでしょうか。
今回は「利用者目線のサービスを追求」について、社内サイト「リカマル」に掲載された社長コラムをご紹介いたします!
1.リカバリーの価値観、「利用者目線のサービスを追求」とは?
利用者目線のサービスとは、「どういったものを指すんだろう」そんな風に感じる方も多いのではないでしょうか。
それを理解していくための手助けとして、「キュア(治す)」と「ケア(癒す)」、この二つの意味を理解・整理していくことが大事だと思っています。
<キュア(治す)>
病気や怪我を治すための医学的処置で、原因となる病気をなくすこと。その後医療を受ける必要をなくすこと。
<ケア(癒す)>
「治療を目指すこと以外の医療の側面にも心遣いしましょう」という概念。痛みの軽減や悩みを共有して、生きる時間の質を高めるための活動。
上記の前提にして、今回は代表・大河原の看護師時代に経験した失敗を元に、キュアだけでなくケアも重要であるということをお伝えしていきたいと思います。
2.代表・大河原の失敗体験談
私が、キュアだけでなく、ケアも大事だと感じたのは、ある失敗を通じてでした。
会社設立間もない頃に、実際に私がALSの利用者様を訪問させて頂いた時のことです。
気管切開部のガーゼ交換の際、清潔動作に自信があった私は、飛沫を避けて黙って実施し、曝露面を減らすために素早く行いました。
その訪問後、私はNGを受けてしまいます。
当時、処置は素早くテキパキやることが一番いいと思っていた私はNGを出された直後、
「なんで自分がNGを受けなければならないのか」
「自分はしっかり処置をしたはず」
そんな風に戸惑い、あってはならないことですが、NGを出した利用者様に対して感情的になってしまったのを覚えています。
私は看護師として、適切にガーゼ交換の処置を行っていました。
一方で、その処置は非常に業務的で、それ自体が利用者様に対して「冷たく」感じさせてしまったのか。
私の業務的な対応が、処置を受ける側にとって苦痛を与えてしまった。
そんな風に振り返りました。
病院時代は、とにかく時間がなかったため、素早く・正確・安全に行うことを中心に考えていました。それはそれでもちろん大事ですが、ケアの部分が欠けていたのだと改めて思います。
この時の経験が、今まで自分が病院で実施してきたキュア中心の看護、自分のやり方を考え直すきっかけとなりました。
3.在宅医療では「治すこと」がすべてではない
在宅医療の世界では医療資源や人手に限りがあります。その中で思ったような介入や治療成果を上げることができないこともあるでしょう。
リカバリーに入職された方の中にも、利用者様の状態が回復に向かわないことで自信を失う方をお見かけすることがあります。
「そんな時は、利用者様やご家族の望むことが治ることだけなのかを問いかけて下さい。
実際は家で過ごす時間、家族と何気ない会話ができることを喜びに感じている方が沢山おります。
本人が1日でも長生きを望めば治療という選択は必要ですが、在宅で過ごしたい、家族と過ごしたい場合は、治療ではなく心のケアも重要となります。
自分の医療職としての気持ちではなく、利用者様やご家族の目線を忘れずに、「どうしたいか?」を改めて確認すること、悩んだ時は「利用者目線」を意識することをオススメします。」
と大河原が語っているように、在宅医療の世界で働くことを考えている方はキュアとケアの違いを見返しつつ、ご自身の提供できるサービスに対する価値観を見返す機会になると嬉しく思います。
4.まとめ
病院とは違い、在宅医療の世界では治療することだけが正しいとは限らないケースがあります。
初めて訪問看護の職に就いた方は、積極的に治療をしようとしない利用者様に歯がゆい思いをしたり、病院では正解だった対応が受け入れてもらえないこともあるかもしれません。
リカバリーでは、そうしたスタッフに対しても年の近い先輩スタッフが相談相手になり、一緒に考え、一緒に成長を目指すチューター制度や、一人ひとりの経験年数や領域に合わせた同行訪問制度を導入しています。
実施した社内アンケートでも最も満足度の高い制度で、95%以上が訪問看護未経験のスタッフが入職してくるリカバリーだからこそのフォローなのではないかと思います!
新入職フォローについてはこちらの記事でも紹介しています(*^^*)
https://note.com/recovery_blog/n/n21f4440e9d7e
現在、リカバリーでは看護職、リハビリ職(PT・OT)を募集しています。
※https://www.recruit-recovery.jp/recovery/all/KMT_1_20_DUD%2CID/CLlist.htm
説明会や体験同行も行っていますので、少しでも気になった方は是非お問い合わせください。
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