持続可能な農業を実現させるために必要なこと
はじめに
今回のタイトルでブログを書くに至った経緯は後述しますが、持続可能な農業を実現するためにはやはり、農作物を育てる際にかけたコストや労力に見合った価格で販売する必要があると思います。
そうでないと続かないし、次の若い世代が農業に関わりたいと思わないからです。私が実家の農業を継がなかった理由の1つもそうでした。
今では農業の苦労だけではなく、楽しさや可能性を目の当たりにしており、いつか自らが農業に携わりたいと考えています。
それまでは、生産者さんが作った農作物のPRや営業を、生産者さんに代わってやらせていただくことで、農業に間接的に関わっていきたいなと思います。
もちろん利益が上がったからと言って、農業が抱える課題を全て解決できる訳ではありません。離農や高齢化に伴う農業従事者の不足、食糧自給率の低下、耕作放棄地の拡大、海外の安価な農作物の輸入増加など、一次産業を取り巻く課題は数多く存在しています。
今回のブログでは、JAや市場に販売するだけではなく、拘りや想いを価格に転嫁し、個人や飲食店等に直接販売することの可能性やそれによる利益改善・持続可能な農業の実現という観点で、お話をしたいと思います。
具体的にどうすればいいの?という点については、当社にお任せください。
当社事業については、この記事では記載を割愛させていただきますが、よろしければ下記ブログをご覧ください。
https://note.com/recolte_info/n/n5108babe537a
https://note.com/recolte_info/n/n6b8d0d97c63f
では、冒頭で述べた持続可能な農業を実現するためにはどうしたらいいのか?そのヒントになると感じたのが、私が先週末に伊勢丹新宿店で体験した出来事です。
伊勢丹新宿店でのお買い物
コロナの緊急事態宣言がなければ、毎週のように通っている伊勢丹新宿店。最近は外出自粛ということもあって、2ヶ月くらい行けていませんでしたが、どうしても必要なものがあってお伺いしました。
必要な用事を済ませて行った先は、地下食品街!!
伊勢丹新宿店の地下食品街は、スーパーにはなかなか置いていない、珍しく、かつ高品質な商品で溢れています。私は伊勢丹に立ち寄った際は必ず、ここで情報収集や価格チェックを行うようにしています!
そこで今回は珍しいオリーブオイルを発見!!!
初めて出会ったオリーブオイル
何とそこにあったのは、ボジョレー・ヌーボーならぬオリーブオイル・ヌーボー!!
ワインのヌーボーはよく聞きますが、オリーブオイルのヌーボーは初めて聞きました!!
エル・ラブラドールの販売代理店による販売会で、当年度産オリーブの早摘みの中でも、特に早い時期に収穫したオリーブをすぐに絞って瓶詰めした、エクストラ・バージン・オイル・ヌーボーに出会うことができたのです。
気になって商品詳細や拘りをお伺いすると・・・
オリーブオイルのヌーボーは、この時期しか味わえない珍しいもの。そして酸度が0.1%以下であるため、最高品質のオリーブオイルであることがわかりました。もちろんオリーブの品種や製法の拘りについてもご教示いただきました。
オイルの酸度が低く、酸化しにくい(半年以上風味が落ちない)からこそ、瓶も濃い色が付いたものではなく透明のものが使えて、オリーブオイルそのものの色合いを視覚でも楽しめるようになっているとのことでした。(後から調べてみたところ、オリーブオイルの国際基準では0.8%以下が良質のエクストラバージンオイルと言われているようです。0.1%って相当低い水準ですね。)
価格は3,000円弱くらいで、スーパーで売られているオリーブオイルに比べると、決して安くはないものの即購入!!作り手の拘りや想いに乗せられて即決でした。
食べた感想は・・・
サラダにエクストラバージンオイルと岩塩をかけて食べたのですが、香りはもちろん、味もフレッシュなフルーツの香りがしてとても美味しかったです!!常時販売されているものであれば、ヘビロテしてしまうなと感じるくらいでした。
この体験を通じて、農作物や商品の価格は、種類によって異なるのは当然ですが、生産者の拘りや想いを反映し、付加価値をつけることで、十分価格に転嫁できると感じました。
因みに余談ですが、個人的にオリーブオイルと合うと思う、バルサミコ酢は下のものです。
実現させたい世界
JAや市場は生産者がどれだけの拘りや想いを持って農作物を育てても、品種、食味等に関係なく、規格に合っているかどうかだけで価格を決めています。
もちろん、これでも大量生産・販売する生産者であればいいのかもしれません。
でも私が実現したい世界はこれではなく、
○○さんが作ったみかんは△△円、○○さんが作ったトマトは△△円。スーパーで買うより高いけれど、美味しいから買いたい!この生産者だから買いたい!
となるような世界です。
何故なら、農作物が出来上がるまでには、相当な体力と時間がかかっており、そこに込められている想いがあるからです。
そのためには、如何に生産者の想いを消費者(個人)に伝えられるかが大事だと、伊勢丹での体験から感じました。
今は便利な世の中になって、農作物に特化したEC(直販)サイト等が出てきて、販路はJAや市場だけではなくなっていますが、まだまだ拘りや想いを届けられるようなサービスにはなっていないと感じます。
私はこの点に特化して、農作物にかける拘りや想いを適切に伝え、価格に反映させられるような世界を作り、持続可能な農業を実現して参りたいと思います!!
誤解のないように・・・
本ブログのタイトルや文章の内容から、JAや市場、既存のECサイトを批判しているように思われた方もいるかもしれません。しかし、決してそのような意図はなく、これらの組織やサービスも(必ず、ではないですが)必要だと思っています。
何故なら、JAで言うと、JAは販売だけではなく、肥料・農薬の取り扱い、貯金や資金貸付、保険事業等、生産者にとって必須のサービスを一貫して提供できる唯一の組織だからです。
だからこそ、私はJA・市場や民間事業者が共存共栄で、お互いの良いところを生かしつつ、生産者利益を最大化することができれば、持続可能な農業が実現できるのではないかと思います。
いや、必ず実現できると信じています。
最後に
このブログを読んで、是非うちとも取引をして欲しい、農場に見学に来て欲しい、話を聞いて(相談に乗って)欲しい、と思われた生産者さん。もしくは、飲食店等で拘りのお米・野菜や果物等を仕入れされたい方。本取り組みにご協力いただける方は、ぜひコメントや、Instagram・Twitter等でご連絡ください!!
より多くの方とお話をし、より良いサービス作りをしていきたいと思っています!!
よろしくお願いします!!
書いているうちに、纏まりのない長文となってしまいましたが、ご精読ありがとうございました!
株式会社レコルト
代表取締役 小畑 宗一朗