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折々のチェスのレシピ(523)少しだけ高度な知識をあなたに

相手のクイーンが出てきた局面です。相手のクイーンが前線に出てきた瞬間には色々な手筋が発生します。

第1図

よく知られているのは、

もし黒のクイーンがb2のポーンを取ってきた時に浮き駒になってしまうナイトをクイーンに当てる手筋です。今回はそれとは別の手筋をご紹介します。

第3図

ナイトでクイーンの効きを蓋してしまいます。これに対して、黒がe3で駒を捌き合う選択をするかもしれません。

少し怖い形に見えるかもしれませんが、次に白からはNc7があります。それに備えようと、

クイーンを戻すと、

かなり激烈な一着が飛んできて黒はもう手も足も出ません。というように、第1図でNa4とするより早く決着がつく可能性のある手筋です。

ここまで読んできた人は、第3図でナイト取りを掛けられたらどうするのか?と当然の疑念が頭をよぎったことでしょう。

この時は、

逆にクイーン取りを掛けてしまいます。

当然取ってくるでしょうが、

これで勝勢です。

先手後手にかかわらず、相手がクイーンを前線に出してきた局面では、こうした手筋がさまざまに存在しています。

第1図で、b3やRb1と受けていた人もいると思いますが、今回の手筋を憶えておくと、それは不要だということがわかるかと思います。ぜひお試しを!

(ただ、相手の駒組み次第(今回の例とは微妙み異なる駒組み)で、今回の手筋が有効であるか無効であるか分かれることもありますので、ご注意ください。)






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