プーシキン伝記第3章 南方 1820-1824㉓
特筆すべきは、オルロフの家でプーシキンが永久平和について説いていたまさにこの日々に、彼は詩《戦争》を書いたということである。詩はこの言葉でしめくくられている:《最初の戦いはまだはじまっていないのだろうか?》(II,1,167)。革命的な戦争(この当時の場合、ギリシア人解放のための戦争)は、プーシキンにとって世界を否定するものではなく、唯一の実現可能な戦争根絶への道であった。オルロフにとっては(ほかの多くのデカブリストたちと同じように)、自由は、18世紀のフランス革命と同様に